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18 隣の王子様 ページ19

扉を開いて、目の前に視線をやるとそこに一人の男性が立っていた。


男性はこちらに気づいて、オレンジがかった髪をふわりなびかせ

私に視線を向ける。するとばっちりと目が合った


私は思わず息をのんだ。


光に照らされ輝く綺麗な髪色と、吸い込まれそうな黄色い瞳。

身長やらルックスも悪くない。むしろ良いほう


男性は私ににこりと微笑みかけて



レト「僕はレトルトと申します。お嬢様お待ちしてました」


「…あなたが、私の?」


レト「えぇ」



虜になりそうなくらいの可愛らしい笑顔に、私はつい見とれてしまった。



レト「お嬢様?」


「…はっ、いけない。私はA。宜しくですわ」




どんな方かと思ったら、とても優しそうで顔立ちもよいほうで

…私、少し面食いなのかもしれないわ




お見合いが始まり、私とレトルトさんは向かい合うようにして座った。

私の隣には執事がいる。安心感はあるけれど話内容はあまり聞かれたくないですわ


でも少し、機嫌が悪いような…?




「レトルトさん、お会いできてうれしいわ」


レト「こちらもです。あの、呼び方変えませんか?レトとでも呼んでください」


「えっ!ですがまだ会ったばかりで」


レト「いいんです。僕がこうしたいだけです。お互い親しみやすいじゃないですか」


「そ、そうね。じゃあお言葉に甘えて」


レト「それに僕らは結婚する前提でのお見合いですし、将来は決まってますし」


「っ!」



将来は決まってる。そのためのお見合いだ

この方と結婚するとなると、意識してしまって恥ずかしい


レト「どうかされました?」


「いえ!あなたが優しい方で良かったですわ」


レト「僕もです。あなたみたいな可愛らしい方で」


「か、可愛い?!そんな!…あ!出身国はどこですの?」


レト「隣の国のです。隣の国の王族ってわけですね」


「隣…」



隣の国、執事の父親が殺されたって…あの?

一瞬焦って執事のほうをみても執事はレトを見つめるだけ



今日は何か様子がおかしい…




しばらく会話を続けてると、お見合い終了の時間になってしまい

レトも帰らなくてはならない



レト「今日はありがとう。楽しい時間でした」



「こちらこそ、また来て下さいな」




レトを見送ったあとも、執事は表情ひとつ変えずに

去っていくレトの背中を見つめるばかり



キヨ「あいつが隣国の王族…」



ぼそっとつぶやいた彼の意味深な言葉を

私は聞き逃さずに、心に留めておいた。

19 自覚した想い→←17 見合い会場



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リリア(プロフ) - 完結おめでとうございます (2017年6月3日 12時) (レス) id: 5bf939f43c (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢@(プロフ) - ウワァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁ完結おめでとうございます!すごい面白かったです!最高でした!ありがとうございました! (2017年6月3日 11時) (レス) id: 9bf6721f22 (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢@キヨ厨(プロフ) - ウワァァァァいい所で終わるってTV以外で思ったの初めてだぁぁぁぁあ (2017年5月21日 19時) (レス) id: 903b992aee (このIDを非表示/違反報告)
まこと(プロフ) - 実は密かに楽しみにしてます…!!次も楽しみにしてます! (2017年5月17日 0時) (レス) id: e5a5f04048 (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢?@キヨ厨(プロフ) - うわぁぁぁぁぁぁぁおかえりぃあぁかゃばらはまはまは (2017年5月11日 20時) (レス) id: 9bf6721f22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉乃 | 作成日時:2017年4月14日 20時

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