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今日はテヒョンさんとお出かけの日。
先日のお礼ということで一緒に食事をすることになったのだが、どこのレストランがいいのかなと考えていた私は、彼からの「ハンバーガー食べたい」というリクエストに少しびっくりした。
え、ハンバーガーでいいの？と。
彼
テヒョンさんが行きたいなら、いいんだけど。
クローゼットを開き服を選んでいた私は、スカートやワンピースを出して悩んでいたが最終的には黒スキニーと白のトレーナーという、シンプルな服装に決めた。
行き先はハンバーガーショップだし、カジュアルでいいだろう。
それに、デートという訳でもないのに可愛らしいワンピースなんて着て行くのもなんだかなぁと思って。
今日は太陽が出ているのでキャップをかぶって、予定の時間になると家を出た。
同じタイミングでテヒョンさんも出てきて、2人で顔を見合わせてくすっと笑う。
「おはよ」
「おはようございます」
タイミングばっちり、とVサインを向けてくるテヒョンさんの服装を見て、私は思わず彼に駆け寄る。
「テヒョンさん！すごい、お揃いみたい…！」
彼も黒いパンツに白いトレーナーを合わせていて、驚くことにキャップをかぶっているところまで一緒だ。
テヒョンさんも私のことを頭から足まで見て、「え、すごくない？ペアルックじゃん」と笑顔になる。
「ふふ、Aさんめっちゃ喜んでて可愛い」
キャップの上から頭をぽんと撫でられて、顔が赤くなるのが分かった。
本当だ、私、なんでこんなに喜んでるんだろう。
お揃いの服装で、なんだか付き合っているみたい。
自然とそんなことを考えてしまっていた。
＊＊＊
「すごい並んでますね」
「ね。お腹空いた…」
人気店であることは知っていたが、日曜日だからか家族連れも多くハンバーガーショップは混みあっていた。
テヒョンさんの後ろに立ち並んでいたけど、後ろから押されたり走り回る子どもにぶつかられたり。
レジまではまだまだ時間がありそうで身体を小さくして立っていたとき、テヒョンさんが私の背後に移動して後ろから肩に両腕を回す。
振り返ってテヒョンさんの顔を見れば「こうすれば俺の守備範囲だから」と得意げに笑った。
で、でも、近くないですか。
背中に彼の体温を感じる。
レジに着くまで、心臓はうるさいままだった。
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作者名：naguno | 作成日時：2020年10月4日 12時
