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【第十一話】 ページ12

『よし……!』

少し巻いた髪を引っ張りながら考える。

多分……大丈夫、可愛い、と、思う……

鏡とにらめっこしながら、淡いピンク色のリップを塗る。

靴を履いて玄関の扉を開ける。
ふとスマホに目をやると、脇くんからの着信が何件か来ていた。

なんだろう……?

だけどかけ直す時間はない。

(後で後で。)

スマホの電源を落とし、待ち合わせ場所へ向かう。
冬の乾いた風が温かい頬に当たって余計に冷たく感じる。

そういえば、りゅーと付き合い始めてから、もう2年くらいか。

最近は会っていないから、記念日の話とかしないけど、もうすぐだったよね。

もしかしてりゅー…覚えててくれたのかな?
一人で舞い上がってウキウキした気分。

待ち合わせ場所が見えてきた。

『あれ……まだ来てない、か』

人通りの多い商店街の真ん中でりゅーを待つ。

きっともうすぐ来るよね。

12月の後半だからさすがに寒い。

手を擦りあわせて息を吐く。
吐いた息は夜の黒に光って、また消えていった。



(遅いなぁ……)

30分待っても来ないりゅーを心配して、電話をかけてみることにした。

トゥルル…トゥルル

“はい?”

『あっ…りゅー、遅いから、どうしたのかな?って……』

“ちょっ……分かったって……あ、あー、今から行く”

『そ、そう?じゃ、あと“プーッ、プーッ”

一瞬聞こえた、女の人の声。
心に黒いモヤが広がっていく。

【第十二話】 脇サイド→←【第十話】 まるサイド



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とうふ(プロフ) - すごく先がきになる…続編希望したいです!!!! (2019年9月24日 0時) (レス) id: 301cc3faf2 (このIDを非表示/違反報告)
りら - 続編が見たいです!中途半端で物凄くモヤモヤします… (2019年9月23日 15時) (レス) id: 74bc1018f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - まるくん目線でこの話の続編みたいです (2019年9月23日 14時) (レス) id: a0afcf68b6 (このIDを非表示/違反報告)
えいでぃ(プロフ) - 後編見たいです! (2019年9月23日 11時) (レス) id: 926a140c82 (このIDを非表示/違反報告)
ほまれん(プロフ) - 続編…見てみたいです(´TωT`) (2019年9月23日 10時) (レス) id: b47692df7b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ムコセイジン | 作成日時:2019年8月12日 18時

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