【wrwrd!】転生したら、主役に愛されたんだが？

1:入学式ってなんかサボりたくなる。 ページ4

やぁ、今日は入学式だよ！
いやぁ、校長先生の長ぁ……あと中身薄ぅ……。
因みに纏めりゃ「貴族万歳！」って話でした。性格悪いなおい。


「……頑張っていってください。」


やっと終わった。もっといい感じの言葉でよろしくお願いしますよ…。



「次に在校生代表の言葉。生徒会会長、グルッペン・フューラー。」



「はい。」



生徒会会長が返事をした時、新入生の空気はピリついた。



地を這うような低い声。彼こそ主人公の前に一番最初に現れる攻略対象、グルッペン・フューラーだ。


グルッペン・フューラー。
彼はこの学園の生徒会長であり、主人公の在校生代表の言葉での表情に目をつける。そして、一緒に革命をしていく一番最初の仲間となるのだ。

そして、彼の父親はこの国の王。彼は次期国王なのだが、この腐った国に革命を起こそうと考えている。


というキャラクターだ。

実は彼以外に名字を発表されているキャラクターはいない。彼はこの物語の要なのだ。

いわばメインヒーロー。それ故、ヒロインを選択したときの彼の攻略難易度も物凄く高いのだ。
…僕も何度心が折れそうになったか。



今回の主人公は…女の子で、誰狙い？
誰攻略かによって話変わってくるからね！


「…であり……」


その時、グルッペンさんと目が合った。


瞳綺麗で、顔整ってるな。


すると、グルッペンさんはニヤッと笑うと台本を破り捨てる。


「私はこんな台本通りの台詞は飽々した！」


『は…？え、台本！？もう終わったの？』


この台本を破るイベントは、ヒロインとグルッペンの目と目が合っての出会いの話だ。が……

あれ？ヒロインといつの間に目を合わせていたんだ？それとも…ヒロイン以外と……な訳ないか。

ユイは「物語が違う…？」とかよく分からないことを呟いている。
ふと、隣から「あーあ。」と声が聞こえた。


「グルッペンやりやがったな…」


ぽそりと呟いた赤色…の何かを持ったか着けている彼は、僕をチラッとみたが、直ぐに舞台に向き直った。


(…なんか見たことあるような…気のせい？)


しかし、会場が暗すぎて良く見えない。
取り敢えず僕も、舞台に向き直りグルッペンさんの演説をただひたすらと聞くことにした。

困惑こそしているが、教師達は演説を止めようしない。

あぁ。やっぱりこの国は狂っている。

でも革命なんて面倒だし…


『ヒロイン頑張れ…』


僕はポツリと呟いた。

そんな僕は後ろの方で微笑む緑色に気がつくことはなかった。

2:こんなお話聞いたこともないわ。→←プロローグ:転生先はヒロインの友達でした。

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