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焦りは焦りを呼ぶ ページ32

どうしても、何回やっても、授業中の発表というものは苦手だ。

しかし、授業にはどうしても発表というものが付いてくる。


皆の前で、原稿用紙五枚分の作文を読み上げたり、誰も興味を示さないような自作の英作文を音読したり。


手が震えちゃうほどに緊張しちゃうし、授業で発表がある日の朝なんて、いつも以上に学校に行きたくなくなる。


果たして、こんなに寿命を縮めてもやるべきものなのだろうか。


しかし、社会に出れば発表はプレゼンへと変わる。

それで出世が出来た人や、事業を大成した人も大勢いる。 プレゼンは、人生を大きく変えるものだ。


そう、発表とは自分の個性を出す機会なのだろう。


発表こそ、何かを掴む大切なチャンスである。



……けど。


「やっぱり無理だったよぉぉ……」


無人のバス停で涙目になりながら、私の頭には思い出したくもない今日の出来事がフラッシュバックしていた。


本日の三校時に起きた、英作文発表事件。

そこまで量が多いわけじゃなく、読み上げる時間自体はほんの一分ほど。


そんなクラスの前での発表を、私は、初っ端から躓いてしまった。


まず、最初の単語を思いっきり噛んでしまった。


もし私がクラスの人気者だったら、教室が爆笑に包まれた事だろう。


しかし、まさかの沈黙。

シーン……と、信じられないほど静かな教室内。


ヤバい、と背中を凍らせながらなんとか発表を続けていると、声が震え出している事に気づいた。


や、ヤバい。 止めなきゃ……!


そう思えば思うほど、声はガタガタと震える。


そんな時、教室の後ろ側から「クスクス……」と数人の忍び笑いが聞こえた。


安藤さん達だ……!


その方向を見るのが辛くて、作文用紙から顔を上げられない。

そして、何度も何度も噛みながら、私は地獄の発表を終えた。


こんなにも永遠に感じた一分なんて初めてだった。



「発表内容自体は、悪くなかったと思うんだけどなぁ……」


いつもそうだ。 頑張って作文を書くけれど、発表で台無しになる。


「はぁ……」


「にゃあ〜」

っ!

近くから聞こえた鳴き声に顔を上げると、足元に黒猫が一匹、擦り寄ってきていた。

「飯くれ〜」とでも言っていそう。


「やぁやぁ。 君もぼっちかい」

そう呟いて猫の頭を優しく撫でると、猫はゴロゴロと喉を鳴らした。

猫って可愛いな〜。 ほんと癒される。

猫は世界を変える→←ヒトミさんの瞳



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設定タグ:モブサイコ100 , ぼっち , 花沢輝気   
作品ジャンル:アニメ
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オトナノジジョウ(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» 毎回素敵と言ってもらえるなんて……! ありがとうございます! ほんっとうに嬉しいです! これからも頑張ります! (2019年6月29日 12時) (レス) id: aad4b6e5d2 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - 更新されるお話が毎回毎回素敵で本当に読んでいて楽しいです!更新お疲れ様でした!無理をなさらずにまた更新頑張ってくださいね! (2019年6月29日 10時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
オトナノジジョウ(プロフ) - 木の葉さん» こちらこそ、ありがとうございますー! 嬉しいお言葉です! もっとぼっちに優しい世界になるといいですね〜。 (2019年4月15日 7時) (レス) id: aad4b6e5d2 (このIDを非表示/違反報告)
木の葉 - ぼ、ぼっちに優しい…!!!!!ありがとうございますぅぅぅぅ(´Д⊂ヽしかもすっごく面白いです!これからも更新頑張ってください(*^^*) (2019年4月15日 6時) (レス) id: 927779d34a (このIDを非表示/違反報告)
オトナノジジョウ(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» ありがとうございます! とっても励みになります! おっしゃる通り、無理し過ぎず頑張っていこうと思います! (2019年4月14日 12時) (レス) id: aad4b6e5d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:オトナノジジョウ | 作成日時:2019年4月10日 23時

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