からかい上手のテルくん ページ4
＊＊＊＊＊
「Aが好きだ。 付き合ってください」
最初は何かのドッキリかと思ったものの、彼の瞳が真剣である事に気づき、私は一気に顔が熱くなっていった。
「……えっと、本当にドッキリじゃないんだよね？」
この質問も、もう何度目か分からない。
でも、学校一のイケメンであるテルくんが、幼馴染でしかない私を好きになるなんて……。
少女漫画の世界にでもぶち込まれたかと思ってしまうほどにありえない事だ。
疑ってしまうのも、無理は無いだろう。
「僕の本当の気持ちさ。 Aが大好きだ」
「うっ……」
ストレートな言葉に、私は目眩を起こしそうなほど動揺してしまう。
……いいのか？ テルくんの彼女が私でいいのか？
あのモテモテのテルくんの？
釣り合うわけがない！
「ううううぅ………っ！」
ぐるぐると悩んで悩んで悩み抜いた私は、ぎゅっと目を閉じてテルくんにお願いした。
「へ、返事するので……もう少し考えさせてくださいっ！」
＊＊＊＊＊
……というわけで、今のテルくんは返事待ちという状態だ。
「Aは自分の事を卑下しすぎな気がするんだけどなぁ……」
呆れた表情のテルくんに、私はジト目で返事をする。
「……でも、ぼっちだよ？」
「一人きりの何が悪いのさ。 ヘラヘラ周りに合わせてる人よりは断然かっこいいよ」
……そ、それは、時々私も考える。
周りの顔色を窺って行動するのは疲れるし、それならまだぼっちの方がマシな気もするのだ。
プシューッ
「あ、着いた」
「降りようか」
「うん。 ……あっ」
席から立ち上がると、突然ふらっと転びそうになった。
「っとと。 大丈夫？」
すかさずテルくんが私を受け止め、支えてくれる。
「ご、ごごごめんテルくん！」
カァァッと熱くなる頰を隠すように、彼からパッと離れて顔を逸らす。
「ずっと座ってたし、起きたばかりなんだから、フラフラするのもおかしくないよ。 平気？」
「へ、平気平気！」
慌ててパタパタと手を振ると、テルくんは私の顔を覗き込んで心底楽しそうに笑った。
「あはは、そう？ ま、血行もかなり良いみたいだし、心配しなくて大丈夫かな」
うっ……！ 顔赤くなってるのバレてるっ！
「さっ。 降りようか」
私が恥ずかしがるのを承知して、テルくんは私の手を握る。
女子は、テルくんの事をかっこいいだの優しいだの言うけれど、本当の彼は結構いたずら好きだし、私を困らせてばかりなのだ。
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オトナノジジョウ(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» 毎回素敵と言ってもらえるなんて……！ ありがとうございます！ ほんっとうに嬉しいです！ これからも頑張ります！ (2019年6月29日 12時) (
レス) id: aad4b6e5d2 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - 更新されるお話が毎回毎回素敵で本当に読んでいて楽しいです！更新お疲れ様でした！無理をなさらずにまた更新頑張ってくださいね！ (2019年6月29日 10時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
オトナノジジョウ(プロフ) - 木の葉さん» こちらこそ、ありがとうございますー！ 嬉しいお言葉です！ もっとぼっちに優しい世界になるといいですね〜。 (2019年4月15日 7時) (レス) id: aad4b6e5d2 (このIDを非表示/違反報告)
木の葉 - ぼ、ぼっちに優しい…！！！！！ありがとうございますぅぅぅぅ(´Д⊂ヽしかもすっごく面白いです！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2019年4月15日 6時) (レス) id: 927779d34a (このIDを非表示/違反報告)
オトナノジジョウ(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» ありがとうございます！ とっても励みになります！ おっしゃる通り、無理し過ぎず頑張っていこうと思います！ (2019年4月14日 12時) (レス) id: aad4b6e5d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オトナノジジョウ | 作成日時：2019年4月10日 23時
