現在進行形ぼっちのあなたへ！４【モブサイコ100】 (ページ3)

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いないページ3

「っと」

テニスコートへと足を踏み入れ、辺りを見回す。

「あれ？いないな」

確かテニス選択してたよなーと不思議に思いつつ、他の場所も回ってみる。

しかし、テニスコート、グラウンド、体育館、教室……どれだけ探しても、竹中くんの姿は見当たらなかった。

＊＊＊＊＊

「たまたま休みなのかなぁ」

懐かしい彼の笑顔を脳裏に浮かべながらぼやく。

竹中くんが欠席するなんて、元いた世界では無かったことだ。どうしても心配してしまう。

風邪を拗らせたとか、事故に遭ったとか……。

「休み？なんのことだ」

突然隣から声をかけられて、私の思考は一時停止した。

顔を向けると、テルくんが唇を尖らせてこちらを見ていた。

ああ、そうか。今はお昼休みだから、教室を抜け出して私についてきたのか。

「あっごめん、ただのひとりごと……って、なんか怒ってる？」

「別に怒ってない。怒ってないけど」

「けど？」

「……少し心配した。体育の授業中、目を離した隙にパッタリといなくなるから」

目を離した隙にって……もしかして私、見張られてた？

そんな素ぶり見せなかったけど。

「心配かけたのはごめんね。ちょっと、人を探してて」

「人？」

「うん。竹中くんっていう、隣のクラスの生徒なんだけど。花沢くん知ってる？」

「知らないな。初めて聞いた」

「そっか。うん、ありがとう」

いくらテルくんでも、学年全員の名前や顔が頭に入ってるわけじゃないだろう。

さらに竹中君への心配が募っていって、私は自分の足元へと目線を落とした。

「その人のことが気になるのか？」

「うん、元いた世界では友達だったから。でもこの世界では会えなくて……」

「ふぅん。クラスメイトに聞いてみるよ、その人のこと」

テルくんの言葉を聞いて、私はパッと顔を上げた。隣にいる彼の蒼い瞳を見つめる。

「いいの！？ありがとう」

「……あぁ」

あれ、なんだか妙なリアクション。

彼の瞳に影が見えたような気がしたけれど、すぐに顔を逸らされた。