【Fate/go】元マスターがサーヴァントになりまして (ページ27)

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「うーん、あとひとり編成どうしよう～」

　ギルガメッシュ王を編成に入れたとこまでは良いが彼と気が合いそうな人は誰だろうと思いながらマスターは廊下を歩いている。

「うーん…」

「すみません、マスター無理なお願いをしてしまったみたいですね」

「いや、むしろAが誘ったらギルガメッシュ王の説得に時間がかからない事が分かったし、事実、英雄王はめちゃくちゃ頼りになるからすっごい嬉しいよ！…だけど……」

　言葉の先はモニョモニョと消えて行くマスターだが何となく言いたいことは分かる。

「優しくてーツンケンしてなくてー柔軟な人…うーんんん、……あっ、」

「誰かいました？」

　ピキーン！と閃いたと廊下の真ん中で立ち止まったマスターはそそそっと廊下の端に私も一緒に寄る。

「カルナが適任だと思う」

「カルナ、ですか。私の知るカルナはアルジュナのお兄さんに当たる方なのですがそちらで合ってますか？」

「うん。そっか、アルジュナと顔見知りなんだね」

「ええ、元私のサーヴァントです」

　私のサーヴァントだったアルジュナが今は同じサーヴァントで同じマスターに仕えているのは不思議な感覚だななんてふと思った。

「あーだから僕への接し方がアルジュナに似てるんだねー」

「えっ、似てますか？私そんな堅苦しくない方だと思うんですけど…」

「アルジュナ9.8にマーリン0.2を入れた感じ？」

「そこにマーリンは入れないでもらいたいんですけどね」

　まあその話は置いておき、本題に戻る。

「ではそのカルナさんを編成に含めると言うことですね？」

「うん！カルナっちはすぐに承諾してくれるはずだから僕が今すぐ言って来るよ！」

　英雄王を前にした時のすごすごとした姿勢から一転、今は元気に私の前を駆けてゆき、手を振る。

「私はご不要ですか？」

「うん！大丈夫！じゃあ次はミーティングルームで会おうね！」

　じゃあね！とマスターは手を振って消えていった。