シェアハウスの管理人【雪】 (ページ10)

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病院から戻ってきたラウちゃんはベットで寝ている。照君とふっかさんは仕事を休む！と言いだしたけど、そこは仕事に行ってくれと頼み、渋々行ってくれた。
寝ている間に、お粥をつくり薬と水も持って部屋に行く。

コンコン

「ラウちゃん？」

寝てる。いつもより苦しそうな寝顔は見ているこっちも辛くなる。
ぬるくなった冷えピタを新しいのに変え、起こす。

「ラウちゃん、ラウちゃん？」

ラ「ん・・・Aちゃん？」

「寝てるときにごめんね？朝、何も食べてないでしょ？お粥作ったの食べて？」

ラ「お腹、空いてない・・・」

「少しだけでもいいの、そうしないと薬も飲めないよ？」

そういうと小さくうなずき、起き上がる。いただきますと小さな声で言い、二、三口食べた。もういらないと言い、薬を飲んでもらう。

「薬も飲んだし、あとは寝てれば熱も下がると思うよ？」

ラ「うん・・・」

「じゃあ、戻るね？」

傍にいれば寝れないだろうと思い、部屋から出ようと立ち上がろうとしたら袖を引っ張られた。

「ん？どうした？」

ラ「行っちゃうの？」

「え？」

ラ「・・・行かないで？」

やばい、今ときめいてしまった。熱のせいで目がウルウルしてるから、なおさらキュンとしてしまった。ラウちゃんは苦しんでるのに。一生の不覚。でも、熱が出ると寂しくなっちゃうのわかるな。

「分かった、ラウちゃんが寝るまでいるよ？」

ラ「・・・ほんと？」

「うん！なんなら、手も繋いじゃう(笑)」

ラ「えへへ(笑)ありがとう、Aちゃん」

「うん、ゆっくり休みな？」

ラウちゃんが眠るまで、私はずっと手をつないでいた。周りからは大人っぽくみられる彼だけど、やっぱり年相応な可愛いさがあるわが家の末っ子だなと思った一日でした。

ちなみに、みんなラウちゃんのことが心配しすぎていつもよりとても早く仕事を終えて帰ってきました。