弁解 ページ8
落ち着こう。
向こうの話は聞いた。次は私のターンだ。
「轟。私の話をよく聞いて」
「待て、まだプロポーズの返事もらってねえ」
「それはとりあえず置いといて」
「そりゃそうか、結婚だもんな。そんなすぐに決心できるわけねえよな。悪い、急かしちまって」
「そういう意味じゃない」
あれっなんかデジャブ。
「返事はいつでもいい。待ってる」
「あーもう違うけどそういうことでいいや」
恐ろしい勘違いがまたひとつ増えてしまったけれど、話さえ聞いてくれれば誤解は解ける。
「あのね。私が昨日言った『轟になりたい』ってのは結婚してほしいってことじゃなくて、轟みたいなデキる人間に生まれたかったって意味なの」
そう告げた途端ものすごい罪悪感に襲われた。
いや、勘違いしたの轟だし、しかも普通しないような突飛な勘違いだし、恐らく私は悪くないと思うのだけれど、
何この謎の罪悪感。
強いて言えば弁解しないで逃げ出したのは悪かった、あの場ですぐ誤解を解いてればよかったわけだし。
しかし私が全面的に悪いわけではない。
なのに今すぐ土下座したいくらいの『ごめんなさい感』。
あまりのいたたまれなさに轟の顔を直視できなくて、思わずその場で土下座モーションに移行しようとしたとき、
「そうか」
彼は意外にもあっさりとそう言った。
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なぎさ(プロフ) - てのーるさん» 初めまして、コメントありがとうございます！そう言っていただけて本当に嬉しいです！本作をお読みくださりありがとうございました！ (2018年10月21日 11時) (
レス) id: 2a6bd4d84b (このIDを非表示/違反報告)
てのーる - 全体がとても良くまとまったストーリー構成で、見ていて気持ちのいい物語でした！ これからもご自愛の上、執筆活動を頑張ってください^^ (2018年10月21日 2時) (レス) id: e945a347a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぎさ | 作成日時：2018年8月17日 0時
