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22冊目 ページ22

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「あ…。結構、時間経っちゃったね」
「え? …ほんとだ」


気付いたらもう夕方だった。
小声だったけれど夢中で話し込んでいたからか、時間を忘れていたらしい。

「時間、大丈夫?」
「大丈夫。私、本屋さんにいると大体いつも遅くなるから」





…本屋さんって言った。

きっと、小学校に上がるより前からここに通っているんだろう。「本屋さん」とずっと言っていて癖がついたタイプだ。多分。

ああ、やっぱり可愛い。
そして何なんだろう俺は。すごく気持ち悪い。


「私、お会計してくるね。赤葦くんはどれ買うの?」
「んー…」

文庫本のコーナーを軽く回り、これかな、と手に取った本。


それは宮本が、今日の最初に俺に話してくれた短編集だった。



「あ、それにするんだ。私もだよ」
「これ以外は買わないの?」
「お金なくて」

宮本は照れたように笑った。
それから何かに気づいて、それを口に出す。









「お揃いだね」









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その後、俺が浮かれていたことは言うまでもない。

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なぎさ(プロフ) - TONSOKUさん» もったいないお言葉、とても嬉しいです。お楽しみいただけたようで幸いです!改めまして、お読みくださりありがとうございました! (2018年8月24日 12時) (レス) id: 2a6bd4d84b (このIDを非表示/違反報告)
TONSOKU - 文章が凄く綺麗でまるで純文学を読んでいるみたいでした。それに赤葦の不器用な所を上手く表していて私が読んだ夢小説の中で1番と言っても過言じゃないぐらい面白かったです。 (2018年8月24日 9時) (レス) id: 087e18e87d (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ(プロフ) - 出水先輩らぶさん» こちらこそ、ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。そう言っていただけてとても嬉しいです! (2015年11月21日 20時) (レス) id: ce366c9443 (このIDを非表示/違反報告)
出水先輩らぶ(プロフ) - お話すごくおもしろかったです。君の好きな本はすごく好きな曲でして。それが大好きな赤葦の話とかすごく嬉しいです!書いてくれてありがとうございます (2015年11月21日 9時) (レス) id: fe98712c3d (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ(プロフ) - ほわいとましゅまろさん» こちらこそ、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。素敵で最高なんて言っていただけて幸せです! (2015年11月13日 16時) (レス) id: ce366c9443 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なぎさ | 作成日時:2015年10月29日 17時

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