【ワンピース】泡沫に消える【サンジ】 (ページ40)

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女の正装には慣れていないのだページ40

ああ神様よ。哀れな騎士を許してください。自身の持つどうしようもない嫉妬心に駆られて幼馴染に醜態を晒してしまいました…！

｢……どこまで行くんだよ｣

｢テラス｣

タダで飲み食いできるからとルフィ達はバカスカ食ってるだろうし、ナミさん達もお酒を飲んだりデザート食べたりしているだろう

会場のとある場所に、星空が見えるテラスがあると案内地図にあって、そこで気持ちを落ち着かせようとしたのだ

……夜風が涼しかった。微かに揺れる髪と冷たい風が心を落ち着かせるのに丁度いい

｢へぇ……こんな所あったのね｣

｢……飲みもん持ってくるけど、何がいい？｣

｢んー…マンハッタンかな｣

｢オッケー。カクテルなら俺もそうしよう｣

少しだけ離れていた方がいい。胸が爆発してしまいそうになる。ナミさんやロビンちゃんを見てもああならないのに(魅力は溢れ出てるけれど)

ユリアは多分、俺が2人のどちらかにうつつを抜かしているのだと思ってるだろう。美人だし綺麗な人には見とれると知っているし

けれど違うのだ。綺麗だと褒めるのと、心から好きになるのとはまた違う

同じような環境にあった幼馴染。目の前で親が死んだという責務を無理やりにでも果たそうとする幼馴染

真っ直ぐな、意志を持って隣に立とうとする幼馴染

綺麗な瞳だと、心から思えた黄緑色の目。喧嘩してしまうことも多々あったけれど、やっぱり自覚してしまう

騎士は、おてんばな姫様に恋をしたのだと