【魔法科高校の劣等生】白百合の傍には雨が降る (ページ9)

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入学編Ⅴ ページ9

杏都

無事に入学式を終えて、新しいクラスに向かう。ワイワイガヤガヤとしたこの空気は少し苦手だが、いずれ慣れるだろう

そんな事を澪君の隣で考えていると、見たことある人が1人、見たことない人が2人居た

『あ！司波君だ！』

聞こえるかわからないけどそんな素っ頓狂な声を出してみれば、振り向き少し微笑んだ

？｢あれ、同じクラスの子かな？｣

？｢だとしたら嬉しいね……！｣

明るい朱色の髪の女の子と、今どき珍しい眼鏡をかけた女の子

目が合ったその時……私のある“力”が微力ながらも発動した

(朱色の子は千葉エリカ…千葉家の娘ね。んでこっちは柴田美月…霊子放射光過敏症なのね)

霊子(ブシオン)――
それは魔法等の超心理現象で観測される粒子

その粒子の活動によって生じる魔法師にしか見えない光が彼女には見え過ぎてしまうのだ

しかも常時特殊レンズで遮断しなければならないほどの症状

『(結構すごいメンバーと同じクラスなんだな私)』

と、内心思いつつも笑顔で話しかける

『私は水無月杏都だよー！皆と同じＥ組！よろしくね千葉エリカ(･････)さんと柴田美月(････)さん！』

エリカ・美月｢！？｣

見破った感じになってるけど違うからね。私の“力”のせい。でもな……

エリカ｢え、なんで私の名前……！｣

美月｢……この子……まさか｣

あら、美月ちゃんは気付いたみたいだけどごめんね、まだバレるわけにはいかないの