【魔法科高校の劣等生】白百合の傍には雨が降る (ページ28)

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哀しき笑顔編Ⅳ ページ28

そして放課後。約束通り第一高校のカフェテリアに制服姿で現れた水無月氷華はいつもと変わらない表情を浮かべ歩いていた

氷華｢……遅くなってごめんなさいね。達也君｣

達也｢いえいえ。大丈夫です。

……杏都は連れて来てないんですね。先輩｣

氷華｢そういう貴方こそ、深雪さんとはご一緒では無くて？｣

杏都は藍葉達と下校させた。そういうふうに説明すると、彼も同じく同級生達と下校中だと伝えた

達也｢確認したいことがあります。まず1つ目に、先輩が話したことについて。

苗字や魔法を見ても、先輩は水無月蓮の娘なのでしょうが、改めて聞きます。事実ですか？｣

氷華｢事実です。｣

半ば取り調べを受けているように感じるだろうが、お互いそのように思わせないよう、的確に、かつスピーディーに終わらせるつもりだった

氷華｢……私の方からも一つだけ。貴方は……大黒竜也で相違ないかしら｣

達也｢……どうしてそれを？｣

氷華｢ひとつは私の父の情報によるもの。あの人はもう辞めたとはいえ、国家軍のOBだからそれくらいは理解している

もうひとつは妹の能力により知り得た事よ。父の情報だけじゃ確信が持てなかったから｣

嘘は付いていない。互いの目を見、探り合うように見つめること数秒、司波達也は諦めて溜息をひとつ

達也｢それは事実ですが、口外しないでください｣

氷華｢承知の上で聞いた事よ｣

達也｢ならもう1つ質問を

貴女の妹、水無月杏都について教えてください｣