【魔法科高校の劣等生】白百合の傍には雨が降る (ページ24)

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哀しき笑顔編０ページ24

藍葉

すべて倒し終えた頃に1年生はのんびりと現れて。私と氷華は息も絶え絶えになりつつあって。

澪｢あーねーきー？疲れてんじゃんか。そんなに強かったの？それとも姉貴の体力落ち｣

藍葉｢そんなわけねーから黙ってくれ愚弟｣

氷華｢ちょっと、自分の弟に愚弟は言い過ぎよ？護ってくれたのだからお礼を言いたいのに｣

全く。弟は加減を知らないというか不躾というか

『……お姉ちゃん』

氷華｢……なに？｣

手を引っ張って、耳打ちする水無月姉妹を横目に、私は1年生を見る。本当まァ、怪我なくて良かった。それに尽きる。

達也｢藍葉先輩は確か、八雲先生の弟子だと聞きました｣

藍葉｢んー、まぁそうね。まさかアンタみたいな劣等……じゃないね、体術使いが居たなんて先生何一つ教えてくれねーからよ｣

深雪｢……！｣

危ねー。劣等生って言いそうになっちゃったよ。おかげで妹様冷たいオーラ(物理)出てたから焦ったわ。

達也｢別に大丈夫ですよ。俺は二科生ですし、劣等生であることも自覚しています｣

深雪｢そんな事ありませんわお兄様！｣

ほらやっぱり司波達也のセコム反応しちゃったじゃんよ。

深雪｢いいですか藍葉先輩。お兄様は文字通りの文武両道の才色兼備なのです。それでいて……｣

藍葉｢ハイハイ素晴らしいお兄様だ事。｣

私は勘のいい女だとよく言われるし、実際そうだと思ってる。だから見えてしまうんだ。

杏都の泣きそうな顔と、氷華の辛そうな顔を。