能力編�� ページ13
氷華
氷華｢……七草先輩、申し訳ないです。突然の事だったのに｣
真由美｢いいわよ。倒れちゃったんだもんね｣
妹の力を考え保健室には澪君だけ立ち入り、私と七草先輩が入口付近で座っている
真由美｢にしたって不思議ね……急に倒れるなんて｣
氷華｢あ、それは……｣
禁句である、なんて言えない。それは妹を殺すようなものだ
？｢ゲホッ……氷華先輩、真由美先輩……！｣
？｢大丈夫ですか？｣
走りまくって息を上げて話しかけたのは深雪さん。そしてその隣には平然と立つ兄の達也さん
真由美｢きちんと明日、生徒会室に来てくださいよ？摩利がカンカンに怒る顔が見えてくるわ…｣
氷華｢はい。ご迷惑お掛けしました｣
はァ……どうしようとため息混じりに立ち去る真由美先輩を見送り、私も立ち上がる
氷華｢ごめんなさいね。妹のせいで｣
達也｢いえ｣
……彼は、見透かしているのだろうか。それとも私の気のせいなのか。少し彼の目線が恐ろしく冷たく見えて
達也｢そう言えば…氷華先輩は一科でしたよね？｣
氷華｢ええ｣
達也｢もし…深雪に何かありましたら、手助けしていただけると兄として助かります｣
……彼もまた、私と同じ弟妹を持つ人なのだろう。深雪さんへの眼差しはとても優しげな“兄”そのものだ
氷華｢努力はするわ。私の方こそごめんなさいね。達也さんは杏都と同じクラスよね？
何かあればクラスメイトとして手を差し伸べてあげてね｣
悟られてはいけない。彼等……十師族の一員である2人には
深雪｢では、杏都さんの顔を見てから帰宅しましょう｣
達也｢そうしようか｣
……まずい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 79人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
