弐 ページ4
午前八時十五分ー会議室ー
「ではこれより、武装探偵社会議を始める」
社長、福沢諭吉の言葉から会議が進行。周りには太宰、国木田以外に、江戸川乱歩や与謝野晶子、谷崎潤一郎と妹のナオミ、宮沢賢治と中島敦、さらに泉鏡花と全員出席していた。
「……んで?妾らを全員呼び付けるって事は、何かあったってことかい?」
只1人、春日部咲結を除いては、の話だが。
全員が呼び出されるのは稀な事であり、それは何かを暗示していると与謝野晶子はそう考えていた。
「まァ私は兄様が居てくれたらそれだけで良いのですけど」
「ちょ、ちょっと辞めてナオミ……」
イチャつき始めたのは異能力・細雪を扱える谷崎潤一郎と妹のナオミである。この2人、全くと言っていいほど似ていないがそれを言うのはタブーだ。
「……社長、何かあったの?」
江戸川乱歩の問いに頷く福沢諭吉。彼の手には1枚の紙切れがあった。それを白板に貼り、少しだけ位置をズラした。
「……ポートマフィアから文が来てな。簡単に言うと【春日部咲結をポートマフィアに戻したい】そうだ。」
「……ダメ。」
社長の発言にいの一番に否定したのは夜叉白雪を扱える鏡花だった。
「……あの人は、私に色々なことを教えてくれた。そんな人を、あんな場所には返さない」
鏡花にとって、咲結は敦と同様に様々なことを教えた1人でもあった大切な人に変わりなかった。
「僕も、咲結さんは大切な仲間だから返すわけにも行きませんよー」
続いて賛同したのは宮沢賢治。彼は咲結とは仲良く、ご飯について語れるほどの仲なのだ。
「……成程な、他の者も同意見と見る。
文によれば、三日後に幹部を引き連れ来るそうだ。皆を信じ頼みたい。
春日部咲結を護れ」
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