041・今日はツイてない ページ43
「げ…ッ。最悪」
ボソリと零し、反射的に顔を歪める。
会いたくない人物がこっちを向き視線が絡む。
何でこんな場所に居るんですか？
ここブリッジの甲板上なんですけど。
海全体を見渡そうとブリッジの甲板上に登ったら、トランプタワーを積み上げるヒソカと鉢合わせしたのだ。
微風が吹くたび髪が耳の辺りで揺れる。
逃げようという気持ちに傾きかけていた私をその場に繋ぎ止めるように、背後から冷たい声がした。
「ヒソカ、こんな所にいたのか探したよ」
逃げ道の退路を塞がれる。
目視しなくても気持ちのない口調で、すぐ誰なのか認識し嫌気が差す。
2人に『油売ってないで、船内捜索を手伝え！』と言いたいところだがぐっと飲み込む。
聞く耳を持たないの明白だ。
「で、君はなんでこんな所にいるのかな？」
Aは首だけを動かし背後に立っているイルミを睨む。
相変わらず嫌な言い方しか出来ない男。
「イル、‥ギタラクルには関係ないでしょ」
一瞬の殺気。
危なかった。名前を間違えたら殺される。
Aとギタラクルの間で空気はどことなくピリピリしていてた。
トランプタワーを作り続けていたヒソカがクツクツと喉を鳴らし、立ち上がりと早々に私に寄り添い腰に手を絡めてくる。
「ちょ、ちょっと‥」
「今Aと密会中❤︎」
「そう。それは邪魔したね。終わったら頃にまた来るよ」
と言いながら踵を返して居なくなる。
ヒソカを見上げと何かを期待するような眼差し。
私がイルミを毛嫌いしてるのを分かってのことなのか、それとも2人きりになりたいのか。
後者であろうが。ギダラクルが居なくなるのは助かる。
後は、どうヒソカを撒くか。
「これで邪魔者も居なくなくなったことだし、僕に何の用だい？」
「用なんてないよ。海の様子を見たかっただけ」
「なんだ♣︎」
失墜感を漂わせガッカリするヒソカ。
何を期待していたのか、Aは苦笑いを零す。
何か硬いモノを踏みつけた触感にふっと足元を見る。
富士山状の石灰質の殻、これはフジツボ。
腰にあるヒソカの手を払いのける。
不信感にブリッチの甲板上から身を乗り出し船の外壁を覗き込むと幾つものフジツボが。
Aは眉に深い皺を寄せた。
海水生で潮間帯の浅い岩礁域や深海に生息する生き物なのに‥‥。
頭の片隅が、あり得ないはずの結論の尾をつかむ。
この船は元々海の中に沈んでいたのではないのか。
ラッキーカラー
あずきいろ
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カラス - ヒソカたまらん、、更新楽しみです待ってますー (2021年9月3日 4時) (
レス) id: 2cdebcf1aa (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - めっっちゃ萌えます‥！！ヒソカの変態っぷりも良いですし出会い方やストーリーがめっちゃ好きです‥！！(*≧∀≦*)ぜひ更新よろしくお願いします！m(_ _)m (2019年8月13日 0時) (レス) id: cdff23c672 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ(プロフ) - フェイタン天使さん» ありがとうございます！！やる気が出て更新しました、笑 良かったら引き続き読んでください！よろしくお願いします(_ _) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 427ac8eeed (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - ヒソカあああああああああああ！！！優しい少年の方も萌えたけど、今の変態ヒソカの方も十分に萌えます！！更新待ってますw (2017年9月5日 22時) (レス) id: 36a76390b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：樹枝六花 | 作成日時：2017年8月24日 23時
