027・芽吹く感情 ページ29
一つの扉にたどり着き音を立て開く。
「おっと危ない♠︎」
足元が脆くガラガラと音を立てて足場が崩れ落ちた。
ヒソカが後方に飛び退いたお陰で命拾をする。
Aはヒソカの腕の中から身を乗り出し足元を一瞥する。
幅が10cm程しかない足場があるのみで、足を踏み外せば即深淵行きで命は助からない。
私が心配するよそにヒソカは目を細め皮肉な笑みを溢す。
「これは、仲良くおててを繋いでは無理があるようだね❤︎」
「ッ‥そのことは忘れて！」
この男は、つくつぐ私を煽てるのが上手だ。
「どうするA？」
残された選択肢は、このまま抱かれたままか私がヒソカを抱くか。
嫌々だがどちらかを選ばないと前に進めない。
進めないってことは4次試験不合格になってしまう。
恥ずかしい理由でハンターライセンスを逃したくはない。
百歩譲って抱きかかえるはいいとしても、ヒソカは必ず気持ち悪い笑顔を向けてくる。
それを目に入れたくないし生理的に耐えられない。
だから後者は絶対に却下である。
私が取る行動は1つしかない。
渋々振り落とされないようにAはヒソカの胸に頬を寄せ首に腕を回し掴まる。
「こ、これでいいんでしょ？早く行きましょう！」
いい子だ❤︎とささやかく声と優しげな眼差しが向けられ胸の奥深くに絡んでくる。
いつも何かを企んだ表情で接してきたのに今は違う。
ツッ‥‥‼︎
一体なんなの‥‥？
胸を締め付けられる感覚。
顔に熱がのぼりすぎて、ヒソカの顔をまともに見られない。
「分かってると思うけど。落としたり、見捨てたら承知しないからね！」
真っ赤になった顔を背け荒げた口調で自分自身の感情を誤魔化す。
Aがこの高鳴る感情がなんなのか自覚するのは随分先の話である。
「愚問だね♦︎ボクが君を離すわけないだろ❤︎」
「それに」と言いながらヒソカは私の体に視線を向けた。
まさか。素早くオーラを目に集中させ"凝"を行う。
嫌な予感が的中する。
いつの間に。相変わらず用意周到で抜け目がない。
喉まで上がってきた言葉をぐっと飲み込み呆れため息を漏らす。
「これなら安心だろ❤︎」
口元をニヤつかせるヒソカ。
異常行為に、過剰反応していると私までも頭がおかしくなりそうだ。
ハンター試験が終わればこの男ともおさらば出来る。
それまでは我慢。
ラッキーカラー
あずきいろ
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カラス - ヒソカたまらん、、更新楽しみです待ってますー (2021年9月3日 4時) (
レス) id: 2cdebcf1aa (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - めっっちゃ萌えます‥！！ヒソカの変態っぷりも良いですし出会い方やストーリーがめっちゃ好きです‥！！(*≧∀≦*)ぜひ更新よろしくお願いします！m(_ _)m (2019年8月13日 0時) (レス) id: cdff23c672 (このIDを非表示/違反報告)
ユキナ(プロフ) - フェイタン天使さん» ありがとうございます！！やる気が出て更新しました、笑 良かったら引き続き読んでください！よろしくお願いします(_ _) (2017年9月6日 3時) (レス) id: 427ac8eeed (このIDを非表示/違反報告)
フェイタン天使(プロフ) - ヒソカあああああああああああ！！！優しい少年の方も萌えたけど、今の変態ヒソカの方も十分に萌えます！！更新待ってますw (2017年9月5日 22時) (レス) id: 36a76390b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：樹枝六花 | 作成日時：2017年8月24日 23時
