この姉弟は俺を狂わす。【ブルーロック】

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『え、アルバム？』









「A確か家出る時に何冊か持ってかなかった？」











そう言う凪に「あー、確かに」と思い出したA。










家出る時……ってことは、Aが白宝に入学する直前。











そっか、親と弟がいる実家を離れるんだもんな。











一瞬あのクソ両親が頭の中でチラついて腹が立ったけど目の前の宝物を見て心を落ち着かせる。











この姉弟はマイナスイオンを放ってるから心に良い。











『最初は1冊だけ持ってったけど、それじゃ物足りなくなって気づけば今や5冊』








「俺もA不足で死にそうだったのに、アルバムほとんどAに持ってかれたんだよ」











へぇ、この2人にそんなエピソードがあったんだな。












てかA、意外と寂しがり屋？








凪限定だったりすんのかな、俺と滅多に会えなくなったらどんな反応すんのかな。













悲しんでくれんのかな。













『でも、去年からは可愛い弟の本体があるからアルバム見なくなっちゃって、奥に仕舞ったんだっけ…』








「本体」












本体って。













「へぇ…気になるな、そのアルバム」











ぽつり、とそう欲を零せば

















『じゃあ、今度見に来る？』










「え」







『いいよね、誠士郎』







「うん、玲王になら。別に見られて困るようなもんじゃないしね」










と、姉弟だけで話が進められていく。









え、そんな簡単に良いのか？










Aと凪からしたらただの昔の写真かもしれないけど、俺からしたら宝物の貴重な幼少期の写真だ。











そんなの、無料(タダ)では見れない。











「……鑑賞料金はしっかり払うからな！」







『いや要らないよ……写真見せるだけでお金取る程、お金に困ってないし…』







「…玲王ってたまにそういうとこあるよね」

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