この姉弟は俺を狂わす。【ブルーロック】

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思ったことをストレートに言う。








こうやって褒めても綺麗に躱されるんだろうなと予想し、Aを見れば、












『……』








「！」








そこにはいつもの澄ました表情のAはいなくて、代わりに白い頬を薔薇色に染めたAがいて、唇を何かに耐えるようにギュッときつく閉じていた。









恥ずかしそうな、嬉しそうな……そんな、いろんな感情がごっちゃになったような表情。










あ、耳まで真っ赤。








Aの肌は日焼けを知らない白い肌だから、赤く染まればわかりやすかった。










「え、A？」









籠を持ったままピクリとも動かなくなったAに声をかければ、肩をピクッと震わせて反応した。











『……なんでもない。じゃあ、籠取ってくれてありがとね』









と、顔を背け、早口気味にそう言って立ち去ったA。









そして、体育館倉庫に1人取り残された俺。









「……」









え、今、A……照れてた……よな？









あんな表情のAは見たことがなくて、インパクトが強過ぎて脳裏に刻まれ、目を閉じても瞼に焼き付いて、離れなくて…………＿＿＿＿＿＿









「(うわー……マジか)」









と、右手の甲でニヤける口元を隠す。









いっつもAに振り回されてばかりで、敵いそうにないと思っていたのに。









いつか仕返してやろうと思っていたけど。









冷静になれば頭に浮かんでくるのは真っ赤な顔のA。










凪がシスコンだから息をするように褒められてると思ったけど……案外、そうでもないのか？








……や、確かに凪からAの惚気話は聞いたことがないような気がする。









俺の言葉であんな反応をしたAが、どうしようもなく愛おしかった。








結局俺もダメージ食らってるけど、仕返しが出来た感じで嬉しかった。







あー……こんなニヤけた顔じゃ、倉庫から出れねぇじゃん。

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