生きてくれている嬉しさ ページ48
無残になってしまった和葉様をそのままに私はカプセルに近づいてみた。
みんな綺麗な顔をして目を閉じた姿で液体の中で眠っている。
早く出してあげたいけど、どんな仕組みかも分からないものを弄れなかった。
頭の中には皆との思い出が急に流れ出してそれが枷になる。
貴『みんな、ごめんね…。絶対に助けるから待ってて…？』
誰も返事なんか出来やしないのに頭を下げた。
許してなんかくれないだろうけど。
それでも謝らずにはいられなくて必死に頭を下げた。
だってこんな姿にされて許す人なんて早々いないだろう。
私だってこんな事されれば絶対に許さないだろう。
そんな時にあることに気がつく。
貴『あれ……。』
そう言えばカプセルの数、なんか少し少ないような気がする。
ゆっくり見て回ると、薬研と鶴丸だけいない。
貴『どうゆうこと…。』
真逆折られた？
それともどこかに隠れて生きてる？
貴『鶴っ…！薬研…！！』
少しの希望と多くの不安を胸に叫んでみる。
貴『帰ってきたよ！私だよ！
……なんてね。流石にそんな奇跡起きないか…。』
諦めて和葉様の処理をしようとした時。
.
.
.
鶴丸｢A…か？｣
貴『え…。鶴…？』
薬研｢Aじゃねぇか。無事か。｣
天井から急に薬研と鶴が頭を出して覗いていた。
貴『驚いた…。』
鶴丸｢驚いたかっ？！｣
急な事に口が開いたままだ。
本当は驚きよりも安心が大きくて、頬が濡れていた。
何でだろうね。
今は気付かないふりするよ。今だけは。
辛い時にこんなに傍に居てくれて嬉しいことなんてあるんだね。
貴『薬研、鶴。無事でいてくれてありがとう。…ただいま。』
薬研｢おかえりだな。｣
鶴｢たまたま二人で天井に隠れてたんだ。それで捕まることが無かったんだ。｣
皆には悪いことをしたけどな。
そう鶴は気まずそうに呟いた。
けど二人だけでも無事で居てくれて嬉しいとしか言いようがなかった。
そして、二人に伝えなくてはいけない事__________和葉様のことを伝える。
貴『皆を見せられた瞬間頭に血が登って、その…やってしまった…。ごめんなさい。』
気づけば二人は黙って抱きしめてくれた。
きつくきつくずっと抱きしめてくれた。
その優しさにまた涙が零れていた。
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フォルト - とってもおもしろいです！タイトルは天ちゃんじゃなくて審神者なんですかね…次の更新待ってます！ (2017年11月5日 21時) (
レス) id: 583ccbd828 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉餅(プロフ) - 道化師ロキさん» ありがとうございます！早めに更新出来るようにします！応援ありがとうる！！ (2017年9月27日 20時) (レス) id: eefabb8af1 (このIDを非表示/違反報告)
道化師ロキ - とっても面白いです！！続きとっても気になります！！応援しています！ (2017年9月24日 20時) (レス) id: 49e4013bc3 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉餅(プロフ) - ゆきみさん» 面白いって言ってもらえてとても感激です！体調管理もしっかりしていきますね笑見てくださってありがとうございます！ (2017年8月17日 20時) (レス) id: 6ccaa21ff3 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉餅(プロフ) - 楪さん» ありがとうございます！頑張りますね〜！！期待に答えれるよう、頭フル回転させて更新します！('笑) (2017年8月17日 20時) (レス) id: 6ccaa21ff3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きな粉餅 | 作成日時：2016年12月11日 22時
