存在意義のない少女

所詮無理だった事 ページ11

私が家族を殺すの？




頭が真っ白になる




芥「矢張りお前には無理だったのだ。所詮自分の弱さから逃げてきたお前には」






貴「無理なんかじゃ、ない・・・・」





芥「・・・・無理をするな。今からやった所でお前が死ぬだけだ」


芥川さんの目が冷酷になってゆく





それに出来るの？私に？





だって彼処にはまだ幼い弟と妹がいるし、其れにお母様もお父様も見返したいとは思っていたけど別に殺そうだなんて思わなかった





私はどうしたらいいの？






そこに横で黙って見ていた樋口さんが言った




樋「芥川先輩、まだ初任務ですし此処はまだいいんじゃないですか？」





芥「お前は黙っていろ」




樋口 「しかしっ！」




芥「黙っていろと言ったはずっ！！」





そんなやり取りの中でもどんどん頭の中がグルグル渦巻いてこんがらがっていく






でも、やんなきゃポートマフィアに戻れない




もう、家族の事は割り切ろう・・・・




そして私は前向きな事を考える





嗚呼そうだ、其れに折角だし芥川さんに認めてもらいたいなぁ





指導して貰いたいよ






決めたじゃんか。必ずお母様を見返すって。





其れにどのみち引き返せない道なんだ





だったらそこを楽しまなきゃ







そうだなぁ・・・・






だったら、どうせマフィアに入るんだったら幹部にでも昇級して顎で下を操りたな・・・・・なんて笑





で昇級したらいつか芥川さんと並んで・・・・




やりたいこといっぱいだなぁ





んっ？あれ？





なんで芥川さんが出てくるんだろう







芥「所詮小さな理由で見返すだの居場所や存在意義を作るなどと云っている令嬢には無理な話だったわけだ。お前は帰れ。此処は僕と樋口でーーーーーー((貴「いいえ！」・・・・なんだ」






貴「先ほどは取り乱して申し訳ありません。気持ちが落ち着きました。此処で私はやっていけると証明していきたいんです！だからやらせて下さい！私はどんな残酷な仕事でもやり遂げます」






すると芥川さんは納得したかのように頷いた





芥「行くぞ」





樋「はいっ！」





今回で私が求める存在意義が見つけられるかはわからない




けど今回で自分は変わってやるって胸に誓って





私の初任務が始まった

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