E組にはイケメン女子がいたそうで。 (ページ9)

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渚side

寺坂くんの言う通りに作戦を実行した。

僕の中では大成功のつもりだったのだけど、先生にはひとつも傷を与えられていないらしい。

挙句の果てにはAにまで怒られてしまった。

｢キッパリと断れる人になれよ｣とか

｢そんなナヨナヨしてるから狙われるんだって｣とか

最後らへん、悪口だよね？とこちらが逆に怒ってしまいそうなくらいに怒られた。

でもそれだけ心配されていたのかと考えると、やはりこちらが頭を下げるしかないのであった。

肩を落とす僕に先生はニヤリと笑う。

殺｢次は正攻法で暗殺しに来てください｣

暗殺に正攻法も何も無いだろうに、なんて思ったけど、そんなことここでは通用しない。

ここは暗殺教室。

標的が暗殺者に殺す術を教える、奇妙な教室。

異常ではあるのに、嫌いにはなれなかった。

異常な先生は正常に、真っ直ぐに僕らを見てくれたからだ。

殺「さて、問題です、渚君。

先生は殺される気などみじんもない。

みなさんと三月までエンジョイしてから、地球を爆破です。

それが嫌なら、君達はどうしますか？」

そう問掛ける先生の目を見て、僕は返答する。

その前に殺す。

きっとみんなそう思っているはずだ。

よっこいせ、と椅子に座った先生。

それを見て、隣の席の茅野は零す。

茅｢殺せない先生……殺せんせーとか？｣

賛成の声が上がって、みんなそれぞれの制作に手を戻した。

始業のベルは明日も鳴る。