35クール ページ36
Aside
荒「全部記憶して帰ってくださーい」
と挑発されてから数分後。
荒「以上で説明を終わりにします、E組の皆さん、覚えましたか？w」
そんなこと出来るわけがない、とタカをくくっているのか、余裕そうに笑った。
「無理でしょー」
「言えたら本校舎に戻れるかもなー」
周りの生徒もゲラゲラと笑いながら僕らを指を指してきた。
あいつらが調子に乗っているあいだに、
僕らは準備を終えていた。
A「磯貝、できたか」
磯「大丈夫だ、問題ない」
相変わらずの爽やかスマイルで僕が貸したメモ帳を返してくれた。
目を閉じて、深呼吸をする
A「えーとこれから生徒会の説明を始めます」
「……え？！」
磯貝side
A「えーとこれから生徒会の説明を始めます」
磯「……は？｣
春夏冬がいきなり訳のわからないことを言い始めた、
しばらくAの言葉を聞いていて気づく。
……いや、ちがう、これもしかして
荒木の言ったこと、全く同じこと言ってる？
A「学級委員は生徒会へ連絡してください、E組の人も山を降りて伝えに来てくださいww」
すげー、wのタイミングも合ってる。
荒木を見ると、冷や汗をかいていて、先生方を見ると開いた口が塞がらないような感じだった
いつもクラスやみんなの前ではあまり行動を起こさないAだけど
初めて見たその頼もしい姿に、笑みがこぼれてしまう。
A「以上で説明を終わりにします、E組の皆さん、覚えましたか？w」
そこまで言い終えると、怪しげな笑みを浮かべて言葉を放った
A「覚えましたけど？あんたらは全部言える？
言えないならお前らE組行きになるんじゃない？記憶力なさすぎってことで
ほら、何か言い返してみなよ。
気高き本校舎のみ、な、さ、ま？｣
プチッと本校舎の生徒がキレる音がした。
ああああ、やばい春夏冬やばい、殺されるって。
一瞬かっこいいとか思ったけど、撤回撤回、危なすぎるこいつ。
ピリピリとした空気の中、全校集会は終わりに近づいていった。
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作者名：月影 | 作成日時：2015年8月6日 19時
