13クール ページ14
Aside
次の日、体育の時間になってまた烏間さんがいた。
気になって茅野に聞いてみると、今日からここで教師をするらしい。
ま、そんなのは表向きで、実際はあのせんせーの暗殺が目的だろうけど。
殺「晴れた午後の運動場に響く掛け声、平和ですねぇ……。
生徒のエモノがなければですが！」
タコの声を無視し烏間先生はアドバイスを続ける。
烏「八方向からナイフを正しく触れるように！！
どんな体勢でもバランスを崩さない！！」
ブーイングを飛ばすタコの元へ
烏「この時間はどっかに言ってろといったろう、体育の時間は今日から俺の受け持ちだ」
という。
そのまま退場させろー、と念を送っていると
烏「追い払っても無駄だろうがな、せいぜいそこの砂場で遊んでろ」
まさかの返答で思わず吹き出してしまう。
殺「ひどいですよ烏間さ…烏間先生。
私の体育は生徒に評判よかったのに」
んな訳あるか。
いや、むしろマイナスだよ。
前回の体育の時だって。
殺「反復横飛びをやってみましょう、まずは先生が見本を見せます。｣
と見せられたのはもはや影分身のようなもの。
みんな目を丸くしてたな……。
殺「まずは基本の視覚分身から、なれたらあやとりも混ぜてみましょう」
皆「できるか！！」
あれはさすがに僕も突っ込んだ。
中「異次元過ぎてねぇ〜…」
杉「体育は人間の先生に教わりたいわ」
生徒の評価に落ち込む先生。
ということで殺せんせー退場、乙です…！
烏「…やっとターゲットを追い払えたな、授業を続けるぞ」
そういったところで前原が、質問をしてきた。
前「でも烏丸先生こんな訓練意味あるんですか？
しかも当のターゲットがいる前でさ」
烏「勉強も暗殺も同じことだ、基礎は身に着けるほど役に立つ」
渚「？」
渚が一人はてなを浮かべているけどそのままの意味だ。
部活でも最初は基礎練習をするのと同じ
運動部だったらサッカー、
レベルの高い技をできても基本ができないと相手にボールを取られてしまう。
文化部だったら吹奏楽部、
メロディーがどれだけきれいに吹けても、伴奏とかができないと
相手に音を届けることなんてできない、ただの自己満足で終わってしまう。
まあ、部活大してやってなかった僕が言えたことじゃないのだけどね。
烏「そうだな、磯貝君と前原君、そのナイフを俺にあててみろ」
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作者名：月影 | 作成日時：2015年8月6日 19時
