12クール ページ13
Aside
みんなが片付けをする中、女子生徒がたくさんの荷物を運んでいて転びそうになっているのを見かけ、声をかける。
A「手伝うよ、貸して」
茅野「春夏冬さん？！……お、お願いします」
今思った、なんでみんな僕が話しかけると敬語になるのか……？
A「敬語じゃなくていいよ。
……ってこれめっちゃグチャグチャに巻いてんじゃん。
……ったく、片付ける人の気持ち考えろって感じ。｣
あまりの適当さに文句を言ってしまう。
しばらく一人で絡まった縄と苦戦していると
茅「……ふふっ」
と笑われた。
なんか笑われた、なんで……？
A「あの、なんで笑ってるん？
地味に傷つくんだけど……。｣
少し頬を膨らませて女子生徒に聞く……。
確か名前は茅野……？
さっきまで覚えてたのに…記憶力……。
茅「ごっ、ごめん、でもなんか春夏冬さん、面白いですも「敬語！」
ですますをつける茅野にビシッと突っ込む
A「ねぇ、さっき考えてたんだけど、なんでみんな敬語になるの？」
思い切って聞いてみると。
茅「…無表情で話してて…こ、怖いから？……かな。
……あっいや、別にひどい意味じゃ」
理由がまさか過ぎて驚きを隠せない…
A「マジか…｣
墓穴を掘っていたとは……。
A「まぁ、茅野はさっき敬語禁止令だしたから平気だよね｣
と開き直る。
でないとこの世の中やってけないし。
膝についた土を落とし、茅野に向かって僕は言う。
A｢あのさもしよかったらなんだけど、友達にならない？」
久しぶりの言葉に、声が震える。
コミュ障なめんなよ、心臓バグバクだよ！
茅野は少し目を見開いてから、優しく微笑むと
茅｢良いよ！これから宜しく！｣
……OKもらえてしまった。
A「ねぇ、渚今の言葉って聞き間違いじゃないよな？！」
隣で手伝ってた渚に聞く
渚「うん、いいよって言ったね」
まじで最近いいこと多すぎる……。
A「えーと、よろしく、でいいのかな？茅野｣
茅「う、うん、これからよろしくね、春夏冬さん」
A「あ、それと苗字じゃなくて名前でいいよ、慣れないし」
茅「えーと、Aちゃん？」
その呼び方に思わずフリーズしてしまう。
A｢ちゃ、ちゃん呼びは慣れないから呼び捨てでいいや。｣
茅「あ、そう？じゃあよろしく、A！｣
そうして仲良くなってくれた茅野であった。
●茅野が仲間になった！(ドラクエ風)
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作者名：月影 | 作成日時：2015年8月6日 19時
