日常37。 ページ38
『疲れた…』
私は社員寮までの夜道を街灯が照らす中一人で歩いていた。
あんな風に一日中仕事以外で動き回るのは初めての経験で、とても新鮮だった。
況してや同僚とあんな時間を過ごすことが出来た。
凄く良い経験だったのではないだろうか。
そう思ってるうちに社員寮の自室の前まで辿り着いた。
鞄から鍵を取り出し、鍵穴に挿し、回す。
ガチャっという音を確認し、ノブに手を掛けた。
その時。
ガチャッ。
っと音が鳴る。
『……は?』
ノブを引くが、ドアが開かない。
鍵が掛かっている状態だ。
確かに私は鍵を開けたのだ。
然し再び鍵が掛かった。
再び、先程の一連の動作を行う。
確かに鍵は開いた。
が然し。
ガチャッと閉まる。
『……』
再び開ける。
閉まる。
開ける。
閉まる。
開ける、閉まる、開ける、閉まる、開ける、閉まる。
『テメ良い加減にしろ!!!!さっさと入れろや!!!
オイ太宰、聴いてンのか!!』
鍵が開き、彼奴がドアを開ける。
「…ちぇ、バレてたのか」
『いや、こんな事するの手前ェしかいねェから。
つーか良い加減針金で不法侵入すンの辞めろや』
出てけ、そう促すが太宰は部屋の奥へ。
「良いから早く上がんなよ」
『誰の部屋だと思ってやがる』
帰れゴキブリ、そう言いながら靴を脱いで部屋に上がった。
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こたく(プロフ) - 有栖川.さん» ヒェェ本当だ!!!教えてくださってありがとうございます( ; ; ) (2020年3月3日 16時) (レス) id: 3d133b905d (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 日常45。と日常46。で"釦"が"牡丹"になっております。気づくのが遅くてすみません。 (2020年2月6日 19時) (レス) id: aa7e31ea9e (このIDを非表示/違反報告)
こたく(プロフ) - クロッキーさん» なんとなんと、受験生のお方ですか…!これから辛い時期が続いてしまうと思いますが、そんな時の励ましになれるような小説を目指します!!ファイトです!! (2019年6月16日 23時) (レス) id: 3d133b905d (このIDを非表示/違反報告)
クロッキー(プロフ) - 夢主ちゃんの性格好き……!今年受験生なのでこの小説を見て、頑張りたいです!更新頑張って下さい>< (2019年5月2日 23時) (レス) id: 3248997e70 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 麦ちゃん さん» おめでとうございます! わああっ…とてもとても嬉しいです、本当にありがとうございます! これからも読んでくださっている皆様を笑顔にできるよう励みます。完結までお付き合い頂けると幸いです! (2019年5月2日 11時) (レス) id: 3d133b905d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたく | 作成日時:2018年5月23日 20時