渚のエトランゼ Ⅱ (ページ6)

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『ふはっ、なんか緊張する(笑)』

「だ、だね…」

部屋に私と深田くんだけ、なんて何もなくても緊張する

ただ一緒にいたいだけ、それ以上のことは求めないし彼に負担はかけたくない

『待って、体カチカチやん！(笑)』

「だ、って！一緒に寝るだけでもドキドキするの！」

一緒にベッドに入り、近づく距離に体が固まる

それをいじられて更に恥ずかしくなって…顔が赤くなるのは自分でもわかった

そんな私の肩を押して覆い被さるように上に乗っかって顔を近づけてくる

『もっとドキドキすること、する？』

「っ、」

ゴクッと唾を飲み込めば、彼の顔が近付き唇が優しく触れる

強張る体、いつもより長いキスに鼓動が早くなっているのを感じていると…彼が唇を離して微笑む

『…なんてね、』

「へ？」

『この先はこれからの楽しみにしとこー』

まだ心の準備が出来てなかったから安心する一方で、ちょっとだけ残念だと思ってる矛盾

複雑な気持ちになりながらも、彼がぎゅっと抱きついて目を閉じる

彼の温かさに次第に強張った体もほぐれてきて眠りに誘われる

深田くんの温かさを感じながら眠れること以上の幸せなんて、きっとない。沈んでいく意識の中で何かを呟いた彼に反応を返せなかった