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驚きで全身に力が入る。
ス、と唇が離れ、凪の顔が間近に見える。
少し、頬が赤い凪。
凪「…………ごめん」
そう言って凪はAの家から出ていった。
バタン、と扉が閉じる。
その瞬間、今までの出来事が蘇る。
少し熱を持っていて、柔らかい唇。
唇のケアをしているのかってくらいしっとりとしていて、
なんだか落ち着いた。
しかしそれとは真逆に脈拍数が高まる。
どき、どきという音が脳まで届きそうだ。
その日、Aはぼーっとした頭を必死に働かせ、
深夜、やっと眠りにつくことが出来た。
___________
翌日
昨日のことが、忘れられない。
撮影もミスばっかりしたし、今もぼーっとしてる。
マネ「___ちゃん」
凪のことしか考えられない。
あの時の感覚が、今でもしっかり残っている。
マネ「ちょっと、Aちゃん大丈夫?」
『っえ、あ、はい大丈夫!!』
マネ「本当に?体調悪かったりしない?今日、様子変だよ」
『本当に大丈夫です!!次の撮影も頑張ります!』
今は仕事中なんだから、集中しなきゃ。
その後の撮影は、いつも通りにできたと思う。
今日の仕事が終わり、タクシーで家に帰ろうと思い、スマホの電源をつけると、
凪から3件、連絡が来ていた。
幸い、ロックを解除していないので中身までは見れないが、なんだか見る勇気もない。
どうしよう、凪との関係が変わっちゃったら。
終わってしまったら、きっと仕事にしばらく集中出来なくなる。
現実から目を背けるため、もう一度スマホの電源を落とした。
やっぱり、歩いて帰ろうかな。夜遅いけど。
そう思い、自動ドアを抜けると、
潔が立っていた。
『あれ、世一くん?』
潔「え、A!お疲れ様」
『誰かに用あった?』
潔「あー、その、出待ちしてたって訳じゃなくて、Aに会えないかなーって思いながら歩いててさ。でも歩いてたら道迷っちゃって、ちょっとここで休憩してたんだ」
顔を赤くしながら頬をかく潔に、笑みがこぼれる。
『ふふ、なんかそれ、可愛いね。練習終わり?』
潔「そうだよ。せっかくだし、今からデート、しない?」
潔がAに近づき、甘えるように首を傾げた。
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虹(プロフ) - 完結おめでとうございます!!嬉しいような悲しいようなちょっとよく分からない感情ですが、陰ながら応援させていただいていました!!本当にお疲れ様です!リクエストの件ですがお時間ある時で大丈夫ですので烏くん、乙夜くんの夢小説を書いていただきたいです!! (2023年3月26日 2時) (レス) @page24 id: 12afbbff79 (このIDを非表示/違反報告)
村紗水蜜デコレさん(プロフ) - 完結お疲れ様です!!(╥﹏╥)良かったら絵/心さんのを書いて頂きたいですっっ(╥﹏╥) (2023年3月26日 0時) (レス) @page24 id: 66ad029385 (このIDを非表示/違反報告)
美影(プロフ) - Hiさん» コメントありがとうございます🥹そう言っていただけて嬉しいです💖 (2023年3月21日 19時) (レス) id: 1561903e15 (このIDを非表示/違反報告)
美影(プロフ) - 豆さん» コメントありがとうございます🥹これからも頑張ります❤️🔥 (2023年3月21日 19時) (レス) id: 1561903e15 (このIDを非表示/違反報告)
Hi - お、面白すぎる!!神だ、、! (2023年3月7日 19時) (レス) @page18 id: 20e40c99d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美影 | 作成日時:2023年2月1日 22時