１７ sideＫ ページ23
例えば、触れたら壊れてしまいそうな、そんな横顔。
名前を読んだだけで、遠くに行ってしまうのではないか。
根拠のない恐怖を抱きながら、小さく呼んだ。
「A」
「・・・・あ、おはようございます。起こしちゃいましたか？」
「おはようって・・・・まだ夜中だよ」
いつも通りに帰ってきた声に安堵のため息を漏らし、俺はベッドロールから這い出た。
「・・・眠れないのか？」
「半分くらい」
予想外の回答に首を捻る。
そんな俺の様子を汲み取ってか、Aはまっすぐ上を指差しながら言った。
「星が、見えるんです。なんとなくぼーっと眺めてました」
「あ、ほんとだ」
Aの隣に腰を下ろし、夜空を見上げる。
残念ながら星座に詳しくはないので、この星空が現実のそれと同じものなのかはわからない。
「私星座ってオリオン座しか見つけられません。名称だけなら知ってるんですけどね。ろ座、や座、ほ座、後は・・・・コップ座、とか」
「俺はさっぱりだよ。詳しいんだな」
「知ってるのは名前だけですって」
暗号のように並べられた星座。恐らく全て実在するのだろう。
Aは視線を上げたまま、口を開いた。
「月、見えないですね」
「見える範囲が狭いからなぁ」
「そう言えば知ってます？‘月が綺麗ですね’って」
「えっ？あ、うん」
動揺した俺に、おかしそうに微笑みながらAはぴったりと寄り添ってきた。
そして、俺の方に頭を預け、
「・・・・暖かい、ですね」
と、囁くように呟いた。
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菓豆(プロフ) - 夜風さん» コメントありがとうございます。頑張ってカルマの小説も更新しないとですね (2015年4月5日 13時) (
レス) id: edc29e4d3f (このIDを非表示/違反報告)
夜風 - お帰りなさいです！カルマ君の小説、読ませていただきました！とても面白かったし、何より夢主ちゃんがかっこよかったです！更新頑張って下さい！ (2015年4月5日 13時) (レス) id: 2e25d02f53 (このIDを非表示/違反報告)
菓豆(プロフ) - 紫芋さん» ただいまですっ!!実は旅行中ずっとこの小説の事考えてました(笑) (2015年4月5日 12時) (レス) id: edc29e4d3f (このIDを非表示/違反報告)
紫芋(プロフ) - 菓豆さん(旅行から)お帰りなさい！これからも、菓豆さんの作品見させて頂きます！頑張ってください(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2015年4月5日 11時) (レス) id: 262404c03e (このIDを非表示/違反報告)
菓豆(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます。ご意見、ご感想等何回でもコメント下さい!! (2015年4月5日 10時) (レス) id: edc29e4d3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菓豆 | 作成日時：2015年3月15日 20時
