ＳＡＯキリト夢小説 White guardian４

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立てるか、と聞きながらキリトはこちらに右手を差し出した。

思わず手を伸ばしそうになる。でも


「・・・・大丈夫です」


指先をぴくりと動かすだけに抑え、自力で立ち上がった。


ジョニー・ブラックとザザとのやり取りで脱げてしまったフードを深く被り直し、口を開いた。


「・・・・閃光さんは？」


内心未だ平常心には遠いが、声はどうにかいつも通り出てくれたようだ。


キリトは少し間をあけた後答えた。


「すぐに来ると思う」


言うと、傍に倒れているシュミットに解毒ポーションを渡す。

それを口に流し込みながら、シュミットは口を開いた。


「・・・・なんでわかったんだ、あの三人がここを襲ってくる事が」
「・・・・おかしいって思ったのは、ほんの三十分前だ・・・」


やはりキリトも気がついたらしい。


なぜ結婚システムの事をはっきりと覚えていたのかは自分でもよくわからないが、この世界で結婚するとストレージが共通化される。

自ら共通化を解く即ち、一方的に離婚する場合には、相手に全てのアイテムを分配する設定にしなければならない為、アイテムを持ち逃げされる所謂結婚詐欺の危険はない。

アイテムを持って一方的に離婚する事はできないのだ。


ただ一つの方法‘死別’を除いては。

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