番外編が通ります2 ページ40
*利き腕のお話*
本日は晴天なり。
にも関わらずダンジョンに潜ってレベル上げをしているので、残念ながら仮想の太陽は拝めない。
大型の雑魚モンスターにとどめの一撃をお見舞いし、剣を鞘に収める。
すると、なぜかキリトがこちらを見ていた。
「・・・・・・Aって左利きだったんだな」
「唐突になんですか」
すごく今更な質問だな。出会って数日ならともかく、なぜ今聞く。
「ずっと右だと思ってた」
「ずっと?・・・・・・ああ」
確かにβ時代は右で武器を扱っていた気がする。
でもそれは、まぁ色々と事情があった訳で。
「どちらかといえば左の方が使い易いですね」
「なら何でβテストの時は左じゃなかったんだ?」
「・・・・・・・・面倒だったからです」
「?」
キリトが首を傾げる。わからないだろうな、右利きの人には。
「主に武器が、装備ボタン押すと必ず右利き用に装備されるんです。・・・・・・毎回変えるの面倒じゃないですか。左利きの気持ちを考えてないんですよ、このゲームの設計者は。いくら少数派だって意見を尊重するべきです。世の中多数決の結果がなんでも正しいと思ったら大間違いですよだいたい、」
「く、苦労しているのはわかったから取りあえず落ち着け。ほらっ、左利きには天才が多いって言うだろ」
ああしまった、つい。宥められ、一つ咳払いをしてから言った。
「正確にはかなり左よりの両利きなんですけどね。・・・・残念ながら天賦の才は見当たりません」
少なくとも人の役に立つような才能は授かっていない。
キリトは少し考えるような仕草をしてから口を開いた。
「そうなのか?Aのイメージ的にはなんでも簡単にできそうで怖いけど」
「オレが何でもできたとして、何で怖いのか聞きたいですね。人体に超有害な物質を開発して人類滅亡させるとでも思ってるんですか」
「・・・・・・そういう例えを一番に思い付くからだな」
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番外編Part2でした。
いや、本編書けよって話なんですけどね。ごめんなさい。
右利き用に装備されるというのは、作者の勝手な妄想です。実際どうなんだろう・・・?
実は私も左利きなんです。(悲しいかな。才能は頂けておりません)
左利きの方、結構苦労ありませんか??
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神代 - おもしろいです (2015年6月12日 21時) (レス) id: 4007d28527 (このIDを非表示/違反報告)
菓豆(プロフ) - 卯蘭さん» お役に立ててなによりです。応援ありがとうございます!! (2015年3月12日 21時) (レス) id: 70dd2b75b7 (このIDを非表示/違反報告)
卯蘭(プロフ) - それと、夢主ちゃんクールビューティーすぎて最っ高です!いつも見てます、応援してます!!((日本語エ (2015年3月12日 21時) (レス) id: 5ad3b9ae2e (このIDを非表示/違反報告)
卯蘭(プロフ) - 菓豆さん» 分かりました!ありがとうございます、検索してみます!!(ノ´∀`*) (2015年3月12日 21時) (レス) id: 5ad3b9ae2e (このIDを非表示/違反報告)
菓豆(プロフ) - 桃さん» コメントありがとうございます。そして誉めていただいてありがとうございます!! (2015年3月12日 7時) (レス) id: edc29e4d3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓豆 | 作成日時:2015年2月15日 14時