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「ばかっ、無茶しないでよ!」
開口一番にそう怒鳴った閃光に、なんの手がかりも得られなかったと伝える。
「あれは、グリムロック・・・なのか?」
「・・・・・違う屋根の上にいたのはグリムロックじゃない。彼はもっと背が高かった・・・それに」
独り言のようにキリトが呟くと、ソファーで身を小さくしながらシュミットが掠れた声で言った。
「あのローブは、リーダーのものだ。街へ行く時いつもあんな格好をしていた。・・・彼女が俺たち全員に復讐に来たんだ」
「・・・・シュミットさん落ち着いて。幽霊なんかじゃないと思うわ」
恐怖で今にも狂いだしそうなシュミットに穏やかに閃光が口を開く。
「これまでアインクラッドで死んでいった三千五百人みんなが同じくらい無念だったはずだわ。だから・・・」
一万分の三千五百。割合にして約三十五パーセントものプレーヤーがこの世界で命を落とした。
それぞれが幽霊でPKを行っていたら、生き残っている六十五パーセントはたまったものではない。瞬く間に生存者はゼロとなるだろう。
「霊であれプレーヤーであれ、協力はしてもらうぞ」
そう言ってキリトは当初の約束であるグリムロックがよく通っていた店の場所を聞き出す。
シュミットは、立ち上がると壁際の机に置かれているペンを使い店の場所と名前を書き記した。
「あ、ついでに、元黄金林檎のメンバー全員の名前も書いておいてくれるか。後で生命の碑に確認に行くから」
追加の注文を受け、さらにシュミットはペンを動かした。
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神代 - おもしろいです (2015年6月12日 21時) (レス) id: 4007d28527 (このIDを非表示/違反報告)
菓豆(プロフ) - 卯蘭さん» お役に立ててなによりです。応援ありがとうございます!! (2015年3月12日 21時) (レス) id: 70dd2b75b7 (このIDを非表示/違反報告)
卯蘭(プロフ) - それと、夢主ちゃんクールビューティーすぎて最っ高です!いつも見てます、応援してます!!((日本語エ (2015年3月12日 21時) (レス) id: 5ad3b9ae2e (このIDを非表示/違反報告)
卯蘭(プロフ) - 菓豆さん» 分かりました!ありがとうございます、検索してみます!!(ノ´∀`*) (2015年3月12日 21時) (レス) id: 5ad3b9ae2e (このIDを非表示/違反報告)
菓豆(プロフ) - 桃さん» コメントありがとうございます。そして誉めていただいてありがとうございます!! (2015年3月12日 7時) (レス) id: edc29e4d3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菓豆 | 作成日時:2015年2月15日 14時