ＳＡＯキリト夢小説 White guardian４

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力が緩んだ瞬間を逃さず、プレーヤーはオレの手を振り払った。

咄嗟に我に返るがすでに遅く、そこにローブを纏ったプレーヤーはいない。


たっという音が聞こえて、後ろを振り返る。


「Aっ」
「あ・・・・、すみません、逃げられました」
「とりあえず宿まで戻ろう」
「・・・・はい」



屋根に飛ぼうとしたらキリトに止められたので、帰りは普通の道を通った。


入り口に先程の短刀が落ちたままなのを見つけ、拾い上げる。


一撃。この短刀のたった一撃でヨルコさんは・・・消された。

もし、今ここで自分を刺せばこの体も同じようになるのだろうか。


指先で刃をなぞってみるが、毒が塗られているのかはわからない。

見た感じはただの短刀だ。ダガーといった方がしっくりくるか。


観察を続けていると、キリトが言った。


「・・・・・そのダガー、試そうとか思っても実行はするなよ」
「なんで疑いの目で見られているかはわからないけど、しませんよ」
「本当だな」
「しつこい」


どうも‘A＝死に急ぎ’みたいな法則がキリトの中で成り立っているような気がする。

・・・・あ、いや。それだけの事をしてきたか。


再び視線をダガーに戻す。

これももしや、グリムロックお手製のものなのだろうか。


カインズに続き、ヨルコさんも。

普通に考えて、やはり次に狙われるのはシュミットだろう。

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