第４１話 ページ43
エレンside
「全員、耳を塞ぎなさい」
A副兵長の、静かな声が響く。
次の瞬間、リヴァイ兵長が上に向かってなにかを撃った。
キイイイイイィィィィィィン………！
金属が削られるような音。
「音響弾……！？」
俺が驚いて言うと、リヴァイ兵長が振り向いて言った。
「お前らの仕事はなんだ。その時々の感情に身を任せるだけか？そうじゃなかったはずだ」
「……この班の使命は、エレンに傷一つつけないよう、尽くすこと。命の限り」
兵長の言葉に、副兵長も続けて言う。
尽くす……？
俺を監視するためなんじゃ……！？
「……俺たちはこのまま、馬で駆ける。いいな？」
「……了解です！」
リヴァイ兵長の言葉に、少し焦りつつも返事をするペトラさん。
でも……！
「駆けるって、一体どこまで！？それに、やつがもうすぐそこまで……！」
俺がそこまで言ったとき。
何かの音が聞こえ、振り向くと、またあの巨人を倒そうと駆けつける兵士の姿。
「増援です！はやく援護しなければ、またやられます！」
「エレン！前を向け！」
「グンタさん！？」
「歩調を乱すな！最高速度を保て！」
「エルドさん……！なぜ！？リヴァイ班がやらなくて、誰があいつを止められるんですか！」
俺があわてて振り向くと、駆けつけた兵士はすぐにやられてしまった。
「また死んだ……！助けられたかもしれないのに！……まだ一人戦ってます！今ならまだ間に合う！」
「エレン！前を向いて走りなさい！」
ペトラさんに怒られる。
「戦いから目を背けろっていうんですか！？仲間を見殺しにして逃げろっていうんですか！」
「ええ、そうよ！兵長と副兵長の指示に従いなさい！」
なんで……どうして！
「見殺しにする理由がわかりません！それを説明しない理由もわからない！なぜです！」
「兵長と副兵長が説明すべきでないと判断したからだ！それがわからないのは、お前がまだひよっこだからだ！わかったら、黙って従え！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお - ザックレー総統に管理を聞かれたリヴァイ兵長ですが、問題はむしろその中間がないことにある。と続けています。習慣だと怖いことになりますよ。 (2023年3月2日 4時) (
レス) @page15 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 17話に誤字がありました。「信用されたいない」ではなく、「信用されていない」です。 (2018年9月9日 9時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃーねこ | 作成日時：2018年3月12日 17時
