第１３話 ページ15
Aside
数日後。
エレンの審議が行われた。
エレンの身柄を、憲兵団、調査兵団のどちらに受け渡すか。
もちろん、調査兵団副兵長の私も参加した……というか、させられた。
正直ものすごく眠かったので、途中何度もあくびをし、そのたびにリヴァイに小突かれていた。
しかも、結構痛かったし。
そんなこともありつつ、審議は進んでいったが、事件が起きた。
エレンが、幼馴染であるミカサ・アッカーマンまでも疑われたとき、憲兵にむけて自分の意見をすべて吐き出した。
「巨人を見たこともないくせに、何が怖いのか」「力を持った人が戦わなくてどうするんだ」など。
次第には、「いいから黙って、全部俺に投資しろ！」と、その場に響くほどの大声で叫んだ。
私はすっかりあっけにとられていたが、問題はその先。
エレンの言葉に、憲兵がエレンに銃口を向けた時、リヴァイがエレンの顔を蹴り飛ばした。
かなりの威力だったようで、血もでていたし、おまけに歯も折れて床に転がった。
エレンが、いや、全員が状況を理解できないまま、リヴァイはそのままエレンの腹を蹴り飛ばし、頭を持ち上げて膝蹴り。似たようなことを何回も繰り返していた。
最後は足でエレンの頭を地面に押さえつける始末。
そして「躾に効くのは痛みだ」などと言い、また蹴りだしした。
正直、少し焦った。が、隣のエルヴィンはリヴァイを見つめたまま。表情もピクリとも動かない。
私も、リヴァイがただ単に蹴り飛ばしているとは思えなかった。なにか、意味があるんじゃないかと。
だから、止めなかった。エレンには、申し訳ないけど。
憲兵は顔を真っ青にして、リヴァイを止めようとした。でもリヴァイは聞かなかった。
エルヴィンが、リヴァイと私がエレンの管理をすると言った。やっぱり私もか、と思ってエルヴィンを見たが、エルヴィンはこちらを向くことはなかった。
リヴァイは管理ができるのか問われると、
「殺すことに関しては間違いなく。問題はむしろ、その習慣がないことにある」
と言った。
私も同じように問われた。なので、
「リヴァイと同様です」
と答えておいた。
私とリヴァイのことを、ミカサ・アッカーマンがものすごい形相でにらんでいたけど、特に気にもせず、審議は終わった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお - ザックレー総統に管理を聞かれたリヴァイ兵長ですが、問題はむしろその中間がないことにある。と続けています。習慣だと怖いことになりますよ。 (2023年3月2日 4時) (
レス) @page15 id: e2c1a012e2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 17話に誤字がありました。「信用されたいない」ではなく、「信用されていない」です。 (2018年9月9日 9時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃーねこ | 作成日時：2018年3月12日 17時
