＊394話「星」東雲side ページ35
「いや、振られてないよ」
そう力に言われた瞬間、うちは思いっきりコケた。
いや、今の流れはAが振られる流れだったじゃん！
いや、振られてなかったのは良かったけどさ！！
もんもんと自問自答を繰り返していると、
叶羽がおそるおそる口を開いた。
「もしかして……“振った”の？」
「……え？」
「ああ」
「はあっ？！」
両思いだったことにびっくりしたが、
Aが振ったことにもびっくりした。
てか、意味わかんない。意味わかんない。
「え、両思い？ だったんだよな？！」
「……ああ」
気づいてなかったんだ、と隣からぼそりと聞こえたが無視。
え、ほんとにわかんない。マジでわかんない。
「なんで振ってんの？」
「……」
その問いに、力は神妙な顔をして黙った。
え、何その顔。
困って叶羽をみれば、
わかってるみたいでため息をついていた。
え、わかってないのうちだけ？
完全に取り残された状態に、わたわたしていると
「……何やってんの？」
Aがやっと自室から出てきたみたいで、
こちらを見て首を傾げていた。
うちはその姿を見て、思わず聞いた。
「Aっ、なんで涙ボクロの先輩振ったんだ？！」
「っ……」
目を見開いて、言葉をつまらせるA。
どことなく様子がおかしいことに本能で察し、
どうしたと聞こうとしたが、それより早く脳天に衝撃が来た。
「このばかっ！！！」
「ぐふっ！！！」
ゴンッという鈍い音ともに、地面に崩れる。
だから、叶羽さん。
力加減考えて。強いのよ、あなた。
気のせいか星が飛んだ気がした……。
＊395話「正直に」東雲side→←＊393話「ごたごた」東雲side
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星蛍(プロフ) - 凛香奈さん» こちらこそ、今までありがとうございました！！ (2021年1月3日 13時) (
レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
凛香奈 - 完結おめでとうございます！更新されるたびに楽しくみてました。本当におめでとうございます！ (2021年1月2日 20時) (レス) id: 11436a7db0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 凛香奈さん» ありがとうございます！！ 頑張ります！！(TT) (2020年11月29日 19時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
凛香奈 - パート9待ってました！ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2020年11月29日 17時) (レス) id: 11436a7db0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - ルナ＃さん» 申し訳ありません…。最後まで頑張らせていただきます！ (2016年10月22日 20時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2016年8月11日 21時
