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*323話「全快」 ページ7

パチリ、と目を覚ますと辺りは真っ暗だった。

随分寝てたな......とぼんやりしていると、
カーテンがシャッと開かれた。


「お、起きたな」

「真赭さん......」


顔を覗かした人物に目を丸くしていると、
体温計を問答無用に脇に差された。

その間、真赭さんは私のおでこと自分のおでこをくっつける。


「だいぶ下がったな」

「あ、熱も平熱です」


ピピピッと昼間より早く鳴った体温計を見ると、36.8度とうつっていた。


「うん。なら、あたしらの部屋に戻っても大丈夫そうだな。
あ、でも、その前に飯か......。食欲は?」

「普通にあります」

「ん。まあ、念のためうどんとか軽めにしてもらえ」

「はい」


ぐしゃぐしゃと頭をかき撫でられる。

そして、ベット脇にあったミネラルウォーターとタオルを持ち、保健室を出た。


「もうみんな食べ終わりましたか?」

「いや、自主練してる連中がまだだな。
てか、烏野は全員まだだな......」

「じゃあ、一回顔出しときたいです」


外の体育館の明かりを見ながら言われた言葉に、
心配をかけているであろうみんなの顔が浮かんだ。

真赭さんも、「確かに」といって、
食堂への道から体育館へと方向転換した。

道中、今日の試合の様子や烏野について聞いた訳じゃないけど、
面倒見がいいこの先輩は懇切丁寧に教えてくれた。

話してるうちに体育館に着いたので、ちらっと中をのぞく。

ちなみに真赭さんは第三体育館に用事があるらしく、そっちへいった。

中には蛍くんを除くみんながいた......。

練習に集中しているため、
声をかけるのを躊躇していると、田な、ノスケと目があった。


「A?!」

「えっ?!」

「なに?!」


その瞬間、一斉に視線が私に向けられた。

*324話「あーいあい」→←*322話「ごめんなさい」



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星蛍(プロフ) - nasiremonさん» めちゃくちゃ嬉しいコメントをありがとうございます!! 頑張ります!! (2020年11月22日 14時) (レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon(プロフ) - 作品を拝見させていただきありがとうございました!オリキャラたちの人間関係かハイキューキャラとすごい(語彙力)感じに絡んでいてもう、、、本当にすごいです!!!過去篇では涙目になっちゃったし、こう先輩がっっ………!!!更新頑張ってください! (2020年11月22日 2時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 空良さん» ありがとうございます!最近サボりがちだったので面目ないです(_ _;)今月はガンガンこちらを更新しますよ! (2016年7月2日 7時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 続編おめでとうございます!いつも楽しく読ませていただいています♪更新お待ちしています(*´∀`) (2016年7月1日 23時) (レス) id: a94687914e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 | 作成日時:2016年7月1日 21時

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