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*355話「ショボくれモード」 ページ39

タイムアウトあけ、一点をとられる。

そして、木兎さんのサーブだが......。


「よーし、俺のサーブで付きはなーす!!」

「木兎ナイッサー」

「......木兎さん、冷静にですよ」

「冷静だ!!」


語気が強い。荒い。

熱くなってるのが、私でもわかった。


「熱くなってるんでしょうか?」

「たぶんね」


そんな会話をしてるうちに、
木兎さんのサーブがネットにかかる。


「ちっくしょー。すまんっ!!」

「1回落ち着けー」

「ドンマイです」


大袈裟なほど落ち込む木兎さん。

ていうか、木葉さんの顔ギリギリのネットに
引っ掛かったのはみなさんスルーなんですね。

何はともあれ、また同点。

ノスケの攻めサーブがぎりぎりコートに入る。
しかも、木兎さんが拾ったため、上手く体制を崩した。


「俺に寄越せっ。一本できってやる!」


何かを悟った顔で、赤葦君が木兎さんへあげる。

三枚並んだブロック。
旭さんの手にあたり、もう一度向こうの攻撃に。


「もう一回だ、赤葦っ」

(あ、嫌そう......)


嫌っていうと語弊があるが、あれは絶対葛藤してる。

ここで共感できてしまったので、
前に赤葦君の言っていたことがわかってきた。


「お願いしますっ」

「しゃあっ!!」


せーの、と揃えたブロック。

だが......。


「げっ」

(あー......)


小さかったけど耳に入った声に、もう同情した。

テンテンと向こうのコートに転がるボール。


「い、今のは、ブロックですかね?」

「ううん。今のはネットを越えなかったみたいだからスパイクミスだね」

「赤葦君、ドンマイ」

「え?」


不思議そうな顔をする仁花ちゃんに、苦笑だけ返す。

視線を向こうに戻せば、呆れた目で
自チームのエースを見る梟谷のみなさん。


「赤葦、もう今日は俺にあげるな!!」


その言葉で私は彼の話を完全に理解した。


わあ......控えめにいって面倒くさい。

*356話「あれ……?」→←*354話「好調」



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星蛍(プロフ) - nasiremonさん» めちゃくちゃ嬉しいコメントをありがとうございます!! 頑張ります!! (2020年11月22日 14時) (レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon(プロフ) - 作品を拝見させていただきありがとうございました!オリキャラたちの人間関係かハイキューキャラとすごい(語彙力)感じに絡んでいてもう、、、本当にすごいです!!!過去篇では涙目になっちゃったし、こう先輩がっっ………!!!更新頑張ってください! (2020年11月22日 2時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 空良さん» ありがとうございます!最近サボりがちだったので面目ないです(_ _;)今月はガンガンこちらを更新しますよ! (2016年7月2日 7時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 続編おめでとうございます!いつも楽しく読ませていただいています♪更新お待ちしています(*´∀`) (2016年7月1日 23時) (レス) id: a94687914e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 | 作成日時:2016年7月1日 21時

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