＊351話「歯車一つ目」 ページ35
夕の綺麗なレシーブから繰り出されたトス。
なかなかに高いブロック2枚にどう対処する？
と思ったとき、翔ちゃんが......。
「え......」
「日向が、フェイント......」
初めてのことだけに、全員驚きを隠せない。
でも、誰よりもオーバーに驚いたのは木兎さんだった。が。
「フェイントだとぉっ？！」
「木兎さんが教えたんじゃないですか」
「おっ......」
赤葦君の突っ込みに沈んだ。
後ろからはチームメイトの恨みのこもった視線。
木兎さんが教えたんだ......。
まあ、何かと波長合いそうだしね。
でも、いつ？
梟谷の方を見ながら、そう思ってると、
今度は影山くんの心配する声が聞こえた。
「お前、頭使ったのか？ 熱出るぞ」
「失礼か」
「あはは......」
小声で突っ込むと、隣にいた仁花ちゃんに苦笑された。
案の定、翔ちゃんも飛雄君に噛みついてる。
まあ、そうなりますよね。
ゲームカウント7対9。
木兎さんに感化されたのか、みんなの目がギラギラしてる。
全体的に全員調子もいい。中でも飛雄君が冴えてる。
そして、今、ツーアタックが決まった。
「おお！ ツーアタック！
影山くんも調子良いですねえ。
ジャンプサーブも今日はミスありませんし」
「ああ。今日の影山はなんつうか、
落ち着いてるっつうか穏やかだよなあ。
嵐の前の静けさみたいな怖さがあるな」
嵐と聞き、思い浮かんだのは“速攻”。
今日なら......いやでも、この間......。
この流れにのってもしかして、という期待を持ってしまう。
ウズウズというか、ソワソワというか。
心地良い高揚を感じ始めたそのとき、翔ちゃんが飛び出した。
あ、と思ったときにはボールが相手コートへ落ちていた。
一瞬の間。沈黙が流れる。
だが、すぐに歓声が沸いた。
「「うおおおぉぉぉ！！！」」
「って、ふざけんな！ やるなら先に言っとけ！！」
「だって今いけるって感じしたろっ？！ したろ？！」
嬉しそうに喜んだくせに、すぐ言い合いをする二人。
いつもなら苦笑したり、窘めたりする周りも今回は別だった。
「やった......」
“変人速攻の復活”。
それはカチリ、と何かがハマった。
その瞬間だった。
＊352話「誰よりも嬉しかったんだね」→←＊350話「持ち込まない」
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星蛍(プロフ) - nasiremonさん» めちゃくちゃ嬉しいコメントをありがとうございます！！ 頑張ります！！ (2020年11月22日 14時) (
レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon(プロフ) - 作品を拝見させていただきありがとうございました！オリキャラたちの人間関係かハイキューキャラとすごい(語彙力)感じに絡んでいてもう、、、本当にすごいです！！！過去篇では涙目になっちゃったし、こう先輩がっっ………！！！更新頑張ってください！ (2020年11月22日 2時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 空良さん» ありがとうございます！最近サボりがちだったので面目ないです(_ _;)今月はガンガンこちらを更新しますよ！ (2016年7月2日 7時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しく読ませていただいています♪更新お待ちしています(*´∀`) (2016年7月1日 23時) (レス) id: a94687914e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2016年7月1日 21時
