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*333話「不明確な答え」 ページ17

今日も蛍君は木兔さんたちの自主練に
混ざるようで、私らは見学にいった。

すると、たったっという軽い足音が外から聞こえ振り向く。


「おっ? ツッキー、今日は仲間連れか」

「はい?」


一番に気づいた木兎さんの言葉に、蛍君も振り向く。

そこにはこっそりと中を覗く翔ちゃん。


「相棒はどうしたのさ」

「影山はまた一人で練習! 研磨にトスあげて
もらおうとしたら、五本で逃げられた!!」


研磨君、自主練付き合ったんだ......。
頭に浮かぶのは嫌々そうにトスを上げる彼の姿。


「研磨が五本も自主練に付き合っただけでもすげえぞ」


やっぱり、そうなんだ。

きっと彼のことだから押しに負けたのだろうが、
早々に面倒くさくなって隙を見て逃げたんだろうな......。


「だから、
俺も入れてください!」「俺も入れてください!」


翔ちゃんの言葉に重なるように、
にゅっとリエーフ君が現れた。

驚く二人に、というよりリエーフ君に
黒尾さんが訝しげな目で聞く。


「リエーフ、お前夜久のとこでレシーブやってたんじゃないの?」

「あ゛、俺今日は優秀だったんで早めに見逃してもらいました!!」

「ほんとかー? 脱走してきたんじゃねぇだろうな?」

「夜久が怒るぞー?」


汗をダラダラ垂らしながら首を横に振るリエーフ君り

わかりやすい反応に、苦笑する。


「脱走してきたんですね」

「だろうな」


やれやれとする真赭さんだが、
黒尾さんがいいと言ったので特に言及するつもりはないらしい。


「じゃあ、人数ちょうどいいから3対3やろうぜ」

「お、いいなー。あたしらも混ざるか?」


ウキウキと入ろうとする先輩のジャージをつかむ。


「ダメですよ。私もですけど、真赭さんも怪我してるんでしょ?」

「チッ、バレたか......」

「バレたかもなにも、昨日言ってたじゃないですか」


がっくりと肩を落とす真赭さん。

そういえば、どこを怪我したんだろう。
軽度はどれくらいなのだろう。

聞きたいけど、聞いていいものではない気がして口を閉ざす。


何より、“春高”前の貴重な“夏休み”にここ(・・)にいることが答えな気がした。

*334話「バランス」→←*332話「信じているから」



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星蛍(プロフ) - nasiremonさん» めちゃくちゃ嬉しいコメントをありがとうございます!! 頑張ります!! (2020年11月22日 14時) (レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
nasiremon(プロフ) - 作品を拝見させていただきありがとうございました!オリキャラたちの人間関係かハイキューキャラとすごい(語彙力)感じに絡んでいてもう、、、本当にすごいです!!!過去篇では涙目になっちゃったし、こう先輩がっっ………!!!更新頑張ってください! (2020年11月22日 2時) (レス) id: fa0cba8ed9 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 空良さん» ありがとうございます!最近サボりがちだったので面目ないです(_ _;)今月はガンガンこちらを更新しますよ! (2016年7月2日 7時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
空良(プロフ) - 続編おめでとうございます!いつも楽しく読ませていただいています♪更新お待ちしています(*´∀`) (2016年7月1日 23時) (レス) id: a94687914e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 | 作成日時:2016年7月1日 21時

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