＊279話「2つの事実」赤葦side ページ10
ここにいる場の全員の視線をかっぱらうような美しいフォーム。
そこから綺麗な弧を描いたトスから放たれたスパイクは、気づけば相手コートへと落ちていた。
一瞬の静寂の後、ピッというホイッスルで我に返る。
「ナイスキー」
「Aさんもナイストスです！！」
目を輝かせて大和に近づく後輩。
その光景を見て、今起きてることは現実であると実感させられた......。
「なんつう精練されたフォームだよ」
「一瞬、息するの忘れた......」
はあっと息を吐く黒尾さんと、
自分が打ったわけでないのに目を輝かせる木兎さん。
俺は、ごくりと喉仏を上下させた。
「......すごいっしょ？」
「っ！？」
こちらを不敵に微笑む宮瀬さんに、
心情を読まれたとドキリとする。
ポーカーフェイスは得意な方だが、
超能力でも使えるのかこの先輩には通じない。
ややドヤ顔の先輩に、なんか癪なので無視する。
だが、心の中はドキドキを通り越してドクドクと全身が脈打っている。
“すごい”という言葉だけでしめるのはあまりの安直で、
けど、それ以外に言葉も見つからない。
あるのは同じポジションだからこそわかる、
大和の“セッターとしての資質”。
おそらくこの場にいるセッター全員が、
あの一瞬、あの一回のプレーで感じた
“大和の実力”
全てではないにしても、
まだ全力ではないにしても、
感じざる終えない......。
そして、もう一つ。
「......流れが変わった」
ポツリとささやかれた弧爪の言葉に、
自然と首は縦に動いていた......。
“流れが変わる”
彼女たちの勝利へと、変わる......。
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星蛍(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます！ (2020年1月6日 11時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - いえいえ！更新頑張ってください！ (2020年1月6日 5時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 美玲さん» 代わりにありがとうございました！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 沙綾さん» 返信遅れてすみません！！美玲さんの言うとおり、縁下くんです！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - 沙綾さん、多分それ縁下力くんの事だと思います！もし違ってたらすみません(><) (2019年11月30日 17時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2016年2月28日 20時
