＊303話「そのとき、」宮瀬side ページ35
(主に三年が)しかめっ面の烏野だが、とめる気はないらしく、
苦々しい表情をしながらも、Aの応援をする。
「とめるかと思ったけど......」
「ん？ あぁ......」
私の呟きにホマホマがチラリと烏野の方を見て納得する。
そして、肩をすくめながら苦笑した。
「いっても聞かないからなあ、Aは」
「まあ、確かに」
視線をコートに戻せば、笑顔で疲れを隠すこっちゃん。
相変わらず、ポーカーフェイスがうまい。
まあ、中学のときはあんなに笑ってなかったけどね......。
それでも、
「疲れは滲みでる、か」
陰る顔と、さっきよりも仰ぐ動作が増えている。
なんで、あの子は疲れると仰ぐのかな？ 昔からなのよね。
だらだらと流れる汗を手でぬぐう。
動きもだんだん鈍くなっており、
早乙女もさっきより静かな辺り徐々に気づき始めてるのかもしれない。
「なあなあ、やまちゃん、大丈夫か？」
「......」
ハラハラと聞いてくる木兎に、
心配そうな顔をよこすクロテツ。
それに対して、ホマホマと顔を見合わせる。
「早乙女は気づきかけてるかもしれないけど、
まだ冷静さに欠ける。“まだ”大丈夫だ」
「そっかあ」
「......おい」
ホマホマが“まだ”を強調していったんだけど、
さすがぼっくん。気づかず、安堵する。
一方で気づいたクロテツはぐっと眉間にシワを寄せた。
「大丈夫だから、黒尾」
ホマホマがもう一度念押しにいえば、
納得はしてないが自分がいうことでもないと思ったのだろう。
渋々ながらそれ以上は何も聞いてこなかった。
またコートに目を戻したとき、
「あっ」
「っ？！」
ズルッとボールが、Aの手のひらから落ちた......。
＊304話「懐かしい」→←＊302話「“俺”は知っている」菅原side
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星蛍(プロフ) - 美玲さん» ありがとうございます！ (2020年1月6日 11時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - いえいえ！更新頑張ってください！ (2020年1月6日 5時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 美玲さん» 代わりにありがとうございました！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 沙綾さん» 返信遅れてすみません！！美玲さんの言うとおり、縁下くんです！ (2020年1月5日 21時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
美玲(プロフ) - 沙綾さん、多分それ縁下力くんの事だと思います！もし違ってたらすみません(><) (2019年11月30日 17時) (レス) id: 405180babc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星蛍 | 作成日時：2016年2月28日 20時
