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*227話「過去編〜災厄のレモネード〜」 ページ5

いつものように練習していたある日。


「おーおー、やってるねえ」


久しぶりに顔を出したさえちゃん先生。
そして......。


「さえちゃん先生、お疲れ様です。
......後ろの子は?」

長い黒髪のストレート。
絵に描いたような清楚系少女。


「始めまして。5月に転入してきた早乙女檸(さおとめねい)と申します」

お辞儀も言葉も綺麗で、品の良さが伺えた。

でも......。
どことなく嫌な感じがした。

直感?
本能?

この子は危険だと誰かが私に呟いた。









早乙女檸という少女は今日はとりあえず
挨拶だけ済ませ、帰っていった。


「さえちゃん先生、あの子本当に入部させるんですか?」

「おや、珍しい。初見で叶羽が嫌うとはね」


嫌いって、と気まずそうにしながら目線をさ迷わせる叶羽。
からからと笑うさえちゃん先生はそのまま続けた。


「まぁ、確かになんだか危険な感じがする」

「じゃあ、なんで?」

「入部希望者をなんの理由もなしに
追い返すことなんてできないでしょ?」

「そう、なんですけど」


不安がありありと浮かんだ叶羽の顔を横目に、

私も表情には出さず、内心は同調していた。



(大丈夫、だいじょうぶ......)


そう心の中で、唱えた。

自身に言い聞かせるように、何度も。なんども……。









でも、すぐに私は思い知ることになった。

彼女との「才能」の差を。
決して埋めることのできない「差」を。

たった、一プレーで……。



思い知らされた……。

*228話「過去編〜災厄のレモネード〜」漆原side→←*226話「それから」黒尾side



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星蛍(プロフ) - ゆっぴぃさん» ありがとうございます!来年1月からハイキューが始まると聞いて最近更新を頑張っている次第です笑 パスワードにつきましてはこちらのミスです。すみません!!今日中に解除します!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 猪絢さん» ありがとうございます!パスワードは解除したつもりでした。すみません!!今日中に解除しておきます!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴぃ(プロフ) - 凄い面白くて毎回更新楽しみにしています。7章はパスかかってるので見れないのが悲しいです。近々見れるようになりますか?早く続き読みたいです。 (2019年11月19日 10時) (レス) id: 3c7526cd22 (このIDを非表示/違反報告)
猪絢(プロフ) - 面白くて読み込んじゃいました!7章パスワードかかってた見れないのですがまだ書き途中だったりするのでしょうか…? (2019年11月19日 1時) (レス) id: 262406d3d0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 杏樹さん» それは良かったです!ありがとうございます(^-^) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 x他1人 | 作成日時:2016年1月8日 20時

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