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*225話「過去編〜千鳥山中“鷹の目の姫君”!!〜」 ページ3

卒業式を終え、部室にて。


「ぜんばあい゛、ぞつぎょおおめでどうごじゃいますぅぅ」


叶羽の泣き声が部室中に響き渡っていた。
おそらくこの声量では隣の部室どころか、
部室棟全体に響いているだろう......。


「......叶羽、泣きすぎ」

「ほら、鼻かんで」


ズズッと鼻水と涙でくっしゃくっしゃの叶羽。
そんな彼女に私はハンカチを目元に当て、
結良はポケットティッシュを鼻に押し当てていた。

その様子を見て先輩たちも苦笑している。


「主将は結良か。大丈夫か?」

「んなっ!? 大丈夫ですよ!!」


空気を変えようとしたのか、
からかいまじりにそう結良に話をふった真赭さん。

そのことに対して本人は大丈夫だと言うが......。


「えー、結良さんは無理だと思います」

「確かに」

「お前らな......」


真顔できっぱり言った後輩たちを睨む結良だが、
あまり効果はないらしく無視されている。


「まぁ、慣れだよ」

「ホマホマでもできたんだから大丈夫!」

「......その言葉、そっくりそのまま返すぞ」


やんわりとフォローをする雪椛先輩。
ケラケラと笑いながらそんなことを言う藍さん。
それに対して苦笑を浮かべる真赭さん。

このやり取りも今日で最後なのかと思うと、私もだんだん視界がぼやけてきた。
でも、それをグッと我慢して先輩方の言葉に耳を傾ける。


「まぁ、なんだいろいろあった中学生活だったけど、
Aや叶羽、結良が入ってからはすげぇ楽しかったよ」

「有意義で飽きないし、すごい幸せだった」

「ありがとな」「ありがとうね」


またうるっときている叶羽。
だが、今度は私も結良も人のことを言えずうるうるしていた。そして、


「私もね」


最後に、控えめに話しはじめた雪椛先輩。


「“楽しかった”よ」
「これから、頑張って」


その二言が心に響いた。

ニコリと誰もが振り向くような微笑を目に焼き付け、
雪椛先輩の言葉を胸に刻み、
私は彼女に応えるように目をそらさず、真っ直ぐ見つめ返した......。



そうして、先輩たちは卒業した。









そして、“嵐”がやってくる......。

*226話「それから」黒尾side→←*part6の登場人物



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星蛍(プロフ) - ゆっぴぃさん» ありがとうございます!来年1月からハイキューが始まると聞いて最近更新を頑張っている次第です笑 パスワードにつきましてはこちらのミスです。すみません!!今日中に解除します!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 猪絢さん» ありがとうございます!パスワードは解除したつもりでした。すみません!!今日中に解除しておきます!! (2019年11月19日 11時) (レス) id: b5b09ffd1d (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴぃ(プロフ) - 凄い面白くて毎回更新楽しみにしています。7章はパスかかってるので見れないのが悲しいです。近々見れるようになりますか?早く続き読みたいです。 (2019年11月19日 10時) (レス) id: 3c7526cd22 (このIDを非表示/違反報告)
猪絢(プロフ) - 面白くて読み込んじゃいました!7章パスワードかかってた見れないのですがまだ書き途中だったりするのでしょうか…? (2019年11月19日 1時) (レス) id: 262406d3d0 (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 杏樹さん» それは良かったです!ありがとうございます(^-^) (2019年11月18日 22時) (レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星蛍 x他1人 | 作成日時:2016年1月8日 20時

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