＊224話「過去編〜千鳥山中“鷹の目の姫君”！！〜」宮瀬side ページ50
その後、私達は気持ちよく引退した。
まぁ、引退したって言っても推薦で行ったため、しょっちゅう部活に出てたけど(笑)
そして、季節は巡り卒業式。
放射冷却により澄んだ空気に包まれながら、晴天の中、私たちはその日を迎えた。
「はぁ、今日で最後かぁ」
「来週から東京だもんな」
「そっか。二人ともいなくなるのか。寂しくなるねぇ」
雪椛はリハビリを積み重ね、夏から学校に復帰した。
部活にもちょくちょく顔を出し、アドバイスをしていた。
たまにAをいじって遊んでたけど......。
でも、あの日から少しよそよそしくなってしまった二人。
それを見て寂しさを感じつつも、
一番それを感じているのは本人たちなので私たちは何も言わない。
だが、たまに雪椛がAに抱きついたり、
Aが何か言いたげにじっと雪を見つめたりする姿を度々見かけたので、
時間が経てば元通りになる日もそう遠くないはずだ。
「あ、見て」
ふと、雪が指差した先には目立つ女子生徒三人がいた。
三人が歩く周りではこそこそとグループで固まった下級生たちが、
不審な目で見つめていた。
「相変わらず、目立ってんなぁ」
「まぁ、私らも人のこと言えないけどねぇ」
「ホマホマは特に目立つよね。その容姿と身長で」
「あと、お前のその変なあだ名のせいでな」
じとりと我らが元主将に睨まれたが、知らん顔。
まぁ、それはさておき彼女たちの雰囲気はどこか変わっていた。
それは端から見れば一目瞭然で、上からだとよりわかりやすかった。
雪はそれを見て窓枠に肘をのせながら優しい目をして話す。
「あっという間だったね」
「だなー」
「でも、楽しかったよね」
ほんとにいろいろあった。
目をつむれば、昨日のことのように思い出せる濃い三年間。
雲一つない空を見上げて、私は笑みを浮かべた。
そのとき、ちょうど卒業式前のチャイムがなった。
「早く終わんないかなぁ」
「いや、まだ終わってすらいないから」
「でも、ホマホマの気持ちもわかるよ」
そんな他愛のない話をしながら、私たちは体育館に向かった。
この小説の続きへ→←＊223話「過去編〜千鳥山中“鷹の目の姫君”！！〜」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 461人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ハイキュー」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星蛍(プロフ) - 麗さん» 視点のほうは自分でも常々思っていたので、今目次のほうに表示するように付け加えています！ p.43の件は言わんとしていることはちゃんと伝わりました！ そうですね。書き直しておきます。 (2020年11月22日 14時) (
レス) id: 1ee6b4a9bd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 43ページ はそれぞれ の後の ウイングスパイカー と ベストセッター 書く順番逆の方がお話の流れ的にしっくり来ると思います。 夢主がセッターなのに ウイングスパイカー に思えてしまうので、、、、 上手く伝えられなくてすみません (2020年11月12日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 一気にお話を読んでいる途中なのですが、夢主視点じゃない時、誰視点なのか分かりづらくて読みづらいなと感じてしまいます。 (2020年11月12日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
星蛍(プロフ) - 紫野さん» ありがとうございます！！更新頑張ります！ (2015年12月31日 12時) (レス) id: 60a59e3ad2 (このIDを非表示/違反報告)
紫野 - 面白いです！続き楽しみにしてます！ (2015年12月31日 12時) (携帯から) (レス) id: 5ae5725b61 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：星蛍 x他1人 | 作成日時：2015年11月9日 21時
