＊131話「反語」 ページ47
伝染したようにまた騒ぎ出すバカ4人、と先生。
「うろたえるなっ」
何やら真剣な顔をしていた大地さんが、一喝する。
「テストまでまだ時間はあるんだ。
このバカ4人抜きで、烏野のマックスが発揮できるかっ。
いや、できない！！」
「嬉しいような、悲しいような」
反語だなあと、暢気にそう思った。
「やってやる。全員で、東京いってやる」
完全に目が据わっている大地さんに、
もっと忙しくなるのかとため息をついた。
「ていうか、いつまでくっついているんですか？」
話しがひと段落し、月島君が不機嫌に聞いてきた。
なんのことかと首を傾げていると、上から声をかけられた。
「あー、A。そろそろいいか？」
「え？」
しがみついていたのは孝先輩の腕らしい。
そして、その近さに状況を理解する。
「ご、ごめんなさい」
「いや、うん」
お互い赤くなりながら、微妙な空気が流れる。
「おい、そこ。いちゃつくなら後にしろ」
「いちゃついてないっ」「いちゃついてないですっ」
大地さんにからかわれ、否定するも被り、
またからかわれるというエンドレスに陥った。
・
体育館から移動し、部室。
といっても、私は中に入れないため
手帳を広げながら部室内の会話に耳を傾ける。
「いいかお前ら。
まず、お前らがこれから絶対に守ることは……授業中に寝ないこと！！」
「そこからなのか……」
旭さんの苦笑する声が聞えた。
確かに夕が授業中に起きてるとこ、
中学の時に見たっけ……？
そんなことを思いながら空を見上げていると、
「お先でーす」
「「おう、お疲れ」」
先に着替えて出てきた月島君と山口君。
「お疲れ」
「お疲れ様です」
「大和さん、帰らないんですか？」
不思議そうに聞いてくる月島君に部室を指差す。
「二年生で馬鹿二人をなんとかしなきゃいけないから」
「あー、大変ですね」
「まあ、慣れてるから」
「今日は生徒会の方とか」
手帳をぱらぱらめくりながら、
勉強の計画を頭の中で立てていく。
「今日の分は終わり。
明日も部活後には来れるかな」
「……そうですか」
……なんだ今の間。
どうかしたのかと聞こうとする前に、二人は帰ってしまった。
なんだったんだろう？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 372人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ハイキュー」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星蛍(プロフ) - 琴音さん» あちゃー。やっぱりありましたか(汗)。すみませんが、書き方の統一を優先しているので、シリーズが完結次第、誤字修正をしていきます。教えたくださり、ありがとうございます。 (2019年4月1日 20時) (
レス) id: 3b9001af19 (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - いっぱい間違えてますね。月バリが月バレとか月バスになってたり、聞いてきたが聞いて生きたとか、久藤が久遠だったりまだまだありますけどw (2019年3月31日 17時) (レス) id: f776e23ba8 (このIDを非表示/違反報告)
☆慧琉☆@スガさん愛しすぎてﾀﾋぬ←w(プロフ) - 正しくはコンクリート出身、日向翔陽です。貴方をぶっ倒して全国へ行きます。だったような… (2016年7月5日 22時) (レス) id: 2223b2c821 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：星蛍 | 作成日時：2015年3月22日 17時
