【HQ】烏に紛れている鷹【烏野】

＊2話「誰だ！？」影山side ページ4

シーンと静かな体育館。今いるのは俺1人。



　“集中”



今は、あのペットボトルに当てることだけを考える。



目をあけ、ボールを高くあげる。



軽く走り、飛ぶ。





キュッキュッといい感じの踏み込みに、
ドンピシャのタイミング。




そして……打つ！！！






手応えバッチリのサーブは真っ直ぐ
ペットボトルへ向かっていく。


お、当たる！！




と、思ったとき日向が飛び出してきた。


「うわっ！！」

「ボケ日向ボケェ！！ 今、当たるとこ
だったかもしれねーじゃーねーか！！」

「取れた！？ オレ、取れた！！？」

「取れてねーよ、ボケェ！！
ホームランだろうが！！！」


がっかりした様子で、コートを出る日向。

ったく、邪魔しやがって……。



今度こそと思い、また打つ。



よし、こんどこそ！！



そう思ったが、また誰かが飛び出してきた。

だが、日向とは違い完璧なレシーブでボールは
しっかりセッターの場所へ落ちる。

それに呆然とする……。


バッと学ランを肩にかける、日向よりも小さい人。

この人は……？


誰だろうと思ったとき、日向が近づいていった。

そして……。


「俺よりも小さい！！？」

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