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?「……!?」


『はじめまして……。そして、……さよなら。』



車の陰から出てきた瞬間を狙い、レナは女の腕を掴む。
それに驚いてレナの方を振り返った女の首に手刀を叩き込むと、レナは気絶した女をその場に置き去り、ピンガの元へと移動する。



『……派手にやられてたけど、大丈夫?』


ピ「……首以外は、な。何者なんだ、あの女……。」


『気を失わせたから訊けないのが少し残念ね……。』



あそこに居るわ、と親指で女の場所を示す。



ピ「なんで親指?」


『人差し指でターゲットを指すのは“今が狙撃のチャンスよ”ってスナイパーに合図する意味のジェスチャーにしてるの。だから、今人差し指使ったらキャンティが美味しいところを掻っ攫っちゃうわよ?』



任務の内容的にターゲットに接近することが多いレナは、ターゲットにバレる可能性を潰すためにインカムや盗聴器の類いを使わずに、仲間にチャンスを合図するか自分で始末するかにしている。
そのため、任務で組んだ相手には“私との任務では、ターゲットに向けて出す人差し指に集中していて。それが合図だから。”と伝えているのだった。



ピ「フン、お前の手柄じゃなくていいのかよ?」


『誰かさんと違って別に手柄を焦ってはいないわ。それに、私の主な任務は、ターゲットの誘導。始末は本来管轄外よ?』



それを聞くと、ニヤリと笑いながらピンガは車の陰で気絶している女の方へと歩き出した。




『(それより、さっきまでバルコニーに見えてた人影が少し気になるわね……。)』



ふと、レナがホテルをチラリと見やると、建物と駐車場の間に植えられた木の陰から白い何かが見えた。

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ルナ - とっても面白いです。ドキドキしながら見せてもらってます (8月24日 21時) (レス) @page42 id: 63c03aa9bf (このIDを非表示/違反報告)
- 素敵な作品ありがとうございます (7月27日 21時) (レス) id: 4edc0c80af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:優理 | 作成日時:2023年7月26日 18時

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